いろいろな人生の選択を受け入れられるようになってきたからこそ、「ずっと1人でいたいとも思っていなくて、決めていない」と、自分の考えを素直に語る姿が印象的な比嘉さん。
そんな比嘉さんに結婚や仕事など、人生での様々な決断において大切にしていることを伺いました。

「条件よりもその人の内面を見たい」人生の決断は“損得勘定で判断しない”

――結婚や仕事など“選択の連続”である人生において、決断の指針にしているものはありますか?

これは私の考えなのですが、どうしても人間ってずるい部分があるので、なるべく損得勘定で決断しないようにしています。

もし人生のパートナーとして一緒に歩む人が現れたとしたら、私は条件よりもその人の内面を見たいと思っています。お互いそこが合えば一緒にいられるし、無理しなくていいじゃないですか。相手との関係性は鏡だと思うので、損得勘定で選ぶと、たぶん相手からも求められる。そうしてしまうと無理が生じてしまうのかなと思うんです。
だから、本能的な自分の声をちゃんと聞けるように、日々自分と向き合うことが大切だと思っています。

こういうインタビューでもなるべく嘘をつかないように、いま思っていることを正直に伝えられるように意識しています。それが自分の生き方と、自分の言葉に責任を持つということだと思うんです。

とはいえ、過去の私と今の私は全然違うので、変わっていくかもしれないですし、その変化を楽しんでいきたいです。

“損得勘定で決断しない”ということが、比嘉さんの人生の選択において大切にしている指針だといいますが、そうして自分と向き合うことが難しいときもあるようで…

どうしてもいろんな邪念や欲が出てくるので、なかなか難しいですが、なるべく損得を排除して「どうなん?」と向き合う。

そういうときは割と自然に身を任せたり、ただ闇雲に散歩すると答えが見えたりするときもありますし、年を重ねてきてそういう生き方が上手になってきたのかもしれません。

結婚観だったり、仕事に関する価値観というのもだいぶ柔軟性も持てたり。人を否定も肯定もせず、「私は私で決めたい」という価値観になりました。そうしていくと楽になりますよね、きっと。

――では、今はご自身で楽に生きられていると感じていますか?

そうですね。でもダメなこともたくさんあるので、まだまだ途中ですが…。
起きた出来事には、その都度向き合って、その課題から逃げない。今は自分の声に嘘をついていないので、今のところ満足しています。

変化していくことを楽しめないとそれこそもったいない、と思うので。
自分で自分の人生を選択すること、それが一番の生きる意義なんじゃないかと思っています。だから“誰かのせいにしない”という生き方をしたいです。

撮影:今井裕治