宮野真守 勉強のつもりが思わず見入ってしまう『うる星やつら』

──『うる星やつら』との出会いを聞かせてください。

テレビっ子だったので、子どもの頃はアニメからバラエティと、たくさんの番組を見ていました。『うる星やつら』も再放送だったと思いますが、よく見ていました。

──先ほど履修し直したという話もありましたが、見直したくなる魅力がありますよね。

ありますね。今回僕は、動画配信サービスで履修したのですが…便利だなと思いました(笑)。見ようと思ったときにすぐ過去作に触れられるって、すごくありがたいことですよね。

でも見始めちゃうと…自分の勉強のために見ようと思っていたのですが、面白くて、普通に楽しんでしまって。「違う、違う!面堂の勉強をするんだった!」と、途中で気づくという。

面堂がまったく関係のない回に見入っちゃって、なかなか止められなくて、大変でした(笑)。でも、それだけ面白くて魅力的な作品なんだな、と再認識しました。

──原作、過去のアニメで好きなキャラクターやシーンはありますか?

面堂終太郎の暗所恐怖症であり閉所恐怖症でもあるところが描かれるシーンは、非常に面白い。「暗いよ~、せまいよ~、こわいよ~」のセリフが印象的だと思いますが、あのシーンは子どものころから強烈な印象として僕の中にも残っていて。

実はオーディションでも、そのシーンを演じることになっていたのですが、過去の表現を見直したらめちゃくちゃ面白くて。「これを自分がやるのか」と、一瞬プレッシャーにも苛まれました。

でも実際にアフレコをし始めると、すごく楽しくて。宮野なりの「暗いよ~、せまいよ~、こわいよ~」が出ています(笑)。プロデューサーには「あれが見られて良かった」と言ってもらえたので、うれしかったですね。

──令和版ならではの『うる星やつら』の魅力は?

僕は、昭和の時代に育ってきたので「これ、これ!」感が強いのですが、今の若い世代の方にとっては昭和のギャグは新鮮に映るだろうな、と思います。

コメディ好きな人間としては、あのドタバタコメディを新しい世代に伝えることができることは、すごくうれしいですね。「本気でコメディをやるって、こういうことなんだ」ということが伝わればいいかなと思います。

──上坂さんが「今の時代では、コンプラがひっくり返るような作品」と話していましたが、そういう作品を今やるということに意味がありそうですね。

そうなんですよね。本当はもっとやりたいけど、コンプライアンスが厳しい時代なのでね。

ただ『うる星やつら』は、そこをうまく攻めてます(笑)。今は言葉狩りもありますから、原作そのままやったらオンエアができないこともあったと思いますけど、いい具合に攻めていて、面白いものをお届けできていると思います。