月城かなとさんが、ドラマの撮影現場で感じたことについて語りました。

月城さんは宝塚歌劇団月組の元トップスターで、気品ある華やかなたたずまいと、繊細な演技力でファンを魅了。2024年夏の退団後は、コンサート、映画『白雪姫』(2025年)の吹き替え、日曜劇場『キャスター』(TBS)、バラエティ番組など幅広く活躍しています。

そんな月城さんが、現在放送中の、草彅剛さん主演ドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』に出演。シングルファザーで遺品整理人の鳥飼樹(草彅)が、遺品整理会社の仲間たちとともに、さまざまな家族に寄り添っていくヒューマンドラマです。

月城さんが演じるのは、御厨(みくりや)家の長女・彩芽。御厨ホールディングスの広報全般を取り仕切る、やり手の広報部長です。親友の真琴(中村ゆり)が、御厨家のなかで唯一信頼している存在です。

月城さんに、ドラマの見どころや、草彅さんら共演者の印象、作品のテーマにちなみ「二度と会えないけれど、会いたい存在」などについて聞きました(前後編の前編)。

月城かなと 映像には舞台と違う面白さがある

――出演オファーを受けた際の気持ちを聞かせてください。

そうそうたる皆さんとご一緒するんだという緊張感と、皆さんとお芝居ができるという喜びを、同時に感じました。

――彩芽を演じるにあたり、意識したことはありますか?

この作品は、遺品整理という大きなテーマを掲げながらも、そこに関わる人々の心理を細やかに描いていると思います。彩芽が、御厨家の中で果たしてどんな思いを抱えているのか、その繊細な感情を皆さんに感じてもらえるよう意識しました。

――月城さんは宝塚歌劇団で長らく活躍してきましたが、舞台と映像で、お芝居に対する違いは感じますか?

演じることに関しては一緒ですが、作品のつくり方が全然違うなと思います。舞台は、出来上がりを分かった上でどう演じるか、というところがあると思います。

でも映像は、現場で撮影している間は、最終的にどのカットが使われ、どんな音楽が入って、どんなふうに編集されていくか分かりません。演じたあとは自分の手から離れていきます。多くの方が関わり、どんな形に仕上がるのか、自分も楽しみにしながら見られる面白さがあると思います。