――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
本当に和やかで、ほんわかしていました。それはきっと、草彅さんや中村ゆりさんはじめ、皆さんのあたたかい空気感からくるのだろうと、現場に入って最初に感じました。
私は中村さんとご一緒する場面が多かったのですが、真夏のロケで大変なこともたくさんあったと思うのに、ずっとニコニコそばにいてくださって。その姿を見て気持ちがほぐれましたし、私も頑張ろうという気持ちになりました。中村さんのたたずまいに、すごく助けていただきました。
御厨家の面々を演じる要潤さん、小柳ルミ子さん、村上弘明さんともご一緒のシーンが多かったです。皆さん華やかなオーラをまとっていますが、お話しするととても優しくて。私は撮影についていくのに精一杯だったので、皆さんの和やかな雰囲気が、とてもありがたいと感じていました。
月城かなと 二度と会えないけれど、会いたい存在は?
――月城さんにとって「もう二度と会えないけれど、会いたい存在」はいますか?
猫を飼っているのですが、その猫が小さかった頃にもう一度会いたいなと思います。あっという間に大きくなって、まだまだ一緒にいて長生きしてほしいと思っていますが、小さかったあの時は戻ってこないんだな、と思うことがあります。
あとは、自分がまだ小さかった頃の、今より若い両親や祖父母にも会いたいです。大人になって振り返ると、あの頃の両親や祖父母のことを、もうちょっとよく覚えておけばよかった、自分はもっと何かできたんじゃないかとか思うんです。今なら分かることも、いろいろありますし。
“あの頃”は二度と戻ってこない、だからこの先を大事にしようとも思います。ですが、できることならもう一度会ってみたいと考えたりもします。
――彩芽は御厨ホールディングスの広報部長ですが、月城さん自身が広報宣伝したいものはありますか?
やはりこの作品です。遺品整理という大きなテーマがあり、登場人物も多いのですが、一人ひとりにスポットが当たり、それぞれのエピソードや思いが細かく描かれています。それぞれの感情はとても身近なもので、きっと共感できるキャラクターがいると思うので、ぜひ見ていただきたいです。
撮影:河井彩美
ヘアメイク:野田智子
スタイリスト:古田千晶
