これまでの活動でターニングポイントになった3つの作品

──3月でデビュー9年目に入りますが、これまでの活動でターニングポイントになった作品を3つ聞かせてください。

1つはハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」です。僕、本当は高校2年生のときに事務所に入るはずだったのですが、当時学校でバレーボール部に入っていて、その部活動に専念したくて辞退しました。

でも、3年後にもう一度事務所に入るチャンスが巡ってきて、入ることになって。最初の頃は経験のためにといただいたアンサンブルキャストの舞台出演が多かったのですが、「ハイキュー!!」に出演したことを機に、いろいろなお仕事をさせていただけるようになりました。

バレーボールがあったから一度は諦めましたけど、バレーボールをきっかけに仕事をつかむことができて、選んだ道は間違っていなかったと思えたのが「ハイキュー!!」でした。

──2つ目はいかがですか?

初めて連続ドラマの主演をさせていただいた『全ラ飯』です。連続ドラマというものが大好きで、この業界に興味を持ったきっかけでもあって。それまでは舞台を中心に活動していましたが、連続ドラマに出られると決まったときは本当にうれしかったです。

舞台は生ものなのでエネルギーがダイレクトに伝わるところが大好きなのですが、テレビは舞台と違って、細かい目の動きだけで伝えられることが増えるところが大好きです。しかも、見てもらえる人が圧倒的に多くて、いい表現をしたら、一気に多くの人に見てもらえるんだなと思うと、すごくやりがいを感じますね。

改めてそう感じられたのが、『全ラ飯』だったので、一つのキーになるかなと思っています。

──3つ目はいかがですか?

今回の『院内警察』が、後々振り返ったときにターニングポイントと言えるようになったらいいなと思っています。僕にとっては初めての全国放送の連続ドラマ出演ですから。

僕はドラマを見て「医者になってみたいな」「消防士になってみたい」と思うような、テレビに影響されるような少年だったんです。このドラマがそうなるかは分かりませんが、僕の少年時代のように、「影響されました」と言ってくれる人がいればいいな、と思っています。

──最後に、ドラマの見どころをお願いします。

第4話と第5話は前川が中心に描かれるので、個人的には前川の苦悩と、過去と現在の変化などを見てもらえたらうれしいです。

物語全体としては、これまで紛失物や幽霊騒動などの院内トラブルが主軸として描かれていましたが、第4話から、武良井さんたちが解決していく事件は医療にフォーカスされていきます。なぜ、武良井さんは院内警察に従事しているのか、という理由の核を突くような展開になりますので、注目してください。