映像作品への出演で地元の友だちから新鮮な反応が!
──これまで舞台を中心に活動していましたが、昨年、『全ラ飯』、今回の『院内警察』と、映像作品への出演が増えている印象があります。映像作品から得られたものはありますか?
映像作品は、表情を含めた細かいクセを知ることができるところがいいな、と感じています。それは舞台ではなかなか気づけなかったところですから。
あと、やっぱりテレビに出ることによって、この業界の人ではない、中高の友だちからの反応をもらえることが多くなりました。特に『全ラ飯』は、関西ローカルの番組だったこともあり、地元(大阪)の友だちみんなが見てくれていて。中には「たまたまテレビつけたら『近藤や!』ってなってインスタにあげた」「中学の同級生がテレビに出てた爆笑」と報告してくれる人もいて(笑)。舞台には友だちを誘う機会があまりないので、新鮮な反応でしたね。
そういう反応を受けて思ったのが、タダで見てもらえるっていいな、ということ。例えば、5人家族で一つの舞台を見に行くとしたら、5万円くらいかかってしまうと思いますが、テレビなら、一つの作品を見るのにお金をかけずにみんなで楽しめるじゃないですか。そういうテレビというメディアがすごく好きだな、と改めて思いました。
昔は食卓を囲みながら、みんなでテレビを見ていましたよね。僕はそういう家庭で育ってきたので、そうやって家族みんなで楽しんでいただける機会を増やしていけたらいいな、と思っています。
──「映像作品は自分の細かいクセが分かるところがいい」という話ですが、出演作は見直すほうですか?
舞台のDVDはあまり見ないかもしれません。それは、舞台が終わってから数ヵ月経って手元に来るものなので、という理由が大きいです。
逆に公演中の本番映像や、ネットで配信された舞台の映像はもらったらすぐに見ますね。「明日の公演では、このシーンをこうしてみよう」と考えるために必要なので。
映像作品は、自分が出ていないシーンは現場にいられず、全体の物語の流れが分からないので、完パケをいただいたら必ず見ます。舞台はずっと稽古場で全体の流れを見ているので、そこは大きな違いですね。
だからこそ、映像作品は自分が出演していてもイチ視聴者としても楽しめる。「あ、こんなシーンがあったんだ」と。編集されたり、音楽がつけられたりしたら、自分が出ているシーンの印象も変わりますし、それが映像作品の楽しいところですね。