奈央と志保は玄関のドアの張り紙を目にし、思案の末に小倉家へ。一同はまるでホームパーティのように2人を温かく出迎えた。
渉は自己紹介をし、みんなが来てくれてうれしいと話す。それに続き、あんとゆずも挨拶。

次に慎一が話し始める。慎一はもともとレコード会社に勤めており、娘と3人で一軒家に住んでいたが、娘が結婚して家を離れ、仕事をリタイアしてこのマンションに引っ越して来たという。
「罪滅ぼしなのよ」とつぶやくさとこ。仕事一筋で家庭をまったく顧みなかった慎一は、リタイアしてからはその分を取り返すように熱心に家のことを行うようになった、と。
奈央(小野花梨)と志保(石井杏奈)のナチョスでより和やかになる住人たちだが…
さとこは、ある不満を口にする。かつて慎一は同じ会社で働いていたさとこに惹かれ、猛アタックして結婚にこぎつけた。しかし周囲にはさとこが慎一を好きになって射止めたように勘違いされる、と。まさにそう思っていた一同は黙ってしまう。

奈央は、志保との関係について打ち明ける。高校の同級生として出会い、恋人になり同じ職場で働いていると話す奈央。
自分たちのことを「嫌だったりとかしますか?」と尋ねる奈央を優しく受け止めたさとこは「嫌な思いとかしたことあるの?」と質問。奈央は、今までに受けた対応を思い出し、正直な気持ちを吐露する。
それを聞いた志保も、男性が嫌いとか女性なら誰でも良いように誤解されるが、ただ奈央が好きなのだと懸命に話した。
自己紹介を終え、食事をどうしようかと思案する一同。奈央と志保が手作りのナチョスを振る舞うことに。みんなは喜ぶが、食べ物の好みが保守的な渉は不安な表情を浮かべる。

渉以外はナチョスを頬張り絶賛。みんなが注目するなか、思い切ってそれを口にした渉はみるみる笑顔に。その時、雷が鳴ったかと思うと部屋は真っ暗に。一同はパニックになりながらも、和気あいあいとした空気が流れた。
そんな一夜が明け、朝がやってきた。
台風一過の空の下、慎一は渉とあんの夫婦が羨ましいと漏らす。それを聞いた渉は「子どもが二十歳になったら離婚するなんて言ってたこともありました」と、笑って過去を懐かしむ。そんな渉をあんは微妙な表情で見つめる…。

その日の夜。あんは渉に「生きてるんだけど、あの約束。そのつもりでずっと生きてきたんだけど」と、衝撃の告白。あんの携帯には「あと54日」の文字が。言葉を失う渉。
年代も形も違う3つの世帯は、その日を境に少しずつ変わり始めて…。