髙橋:僕のほうは色が入っていないので3、4時間くらいで、スタッフさんから「寝てていいよ」と言われたんですけど、なかなか眠れなくて、ずっと浅い眠りの中にいるみたいな感覚でしたが、撮影がスタートすると本番はハードなシーンが多いから頭を切り替えて臨みました。 

和田:毎日、本当にハードだったね~。

髙橋大翔 エモさ満載の音楽に「ワクワクしました!」

――ロードムービーとしても楽しめる作品ですが、旅先での思い出を聞かせてください。

和田:日々、目まぐるしく過ぎ去っていったのでその土地を楽しむことはできませんでしたが、静岡の下田で撮った部分は都内では絶対に撮れない画(え)になっていると思います。

印象的だったのは片岡と小田島が、小田島の親友だった朝日(堀 海登)の墓参りをする場面。「今日はもう撮れないんじゃないか!?」っていうくらいずっと雨が降っていたんですけど、一瞬だけ雨があがって晴れ間が見えたんです。海面や植物の葉が光っていて、これは逆に雨上がりじゃなかったら撮れない映像だったなって。

――山の上にある墓にたどり着くまで、大変な道のりだったのではないですか?

和田:かなり大変でした。僕も大翔も虫が苦手なので、見つけるたびに「ウッ」ってなりながら(笑)。

――山本大斗さんが歌う主題歌『徒然 -Tsurezure-』と、フィルムで撮った写真を途中にはさむタイトルバックからアナログならではの魅力を感じました。

和田:そうなんですよ!オープニングの映像と主題歌がすごくマッチしていてカッコいいんです。大翔とも「この作品にはどういう曲が合うんだろうね?」という会話をしていたら、本当に素晴らしい楽曲が届いて。

オープニング映像より

髙橋:チルいロードムービーっぽい曲がくるのか、それもサスペンスっぽい曲なのか、どっちかなと考えをめぐらせていたら、そのどちらでもないテイストの曲でワクワクしました。

和田:意外な音楽がきたよね。一瞬、「こういう音楽をあてるんだ」って驚いたもん。今、コテコテのヤクザものってあまり存在しないけど、世界観を表現するための強いこだわりを感じたな。

髙橋:僕は1話のラストで釣りをしている片岡さんに小田島が銃を向けるシーンで流れている音楽と、4話の病院を抜け出す場面で流れている音楽が好きです。

オープニング映像より

和田:撮影中の様子を僕たちやスタッフさんがインスタントカメラで撮っていたんですけど、それをプリントした写真がオープニングに使われていて、エモいなぁと感じると同時に、作り手の皆さんの愛情を感じました。