フジテレビは「たき出しプロジェクト」と題して、お台場でカレーライス・豚汁・おにぎりの提供を行いました。調理・提供にはフジテレビスタッフだけでなく、周辺企業の皆さんも加わりました。
当日は、社内スタッフだけでなく周辺住民や観光客の方々に向け、合計1000食以上が配食される大盛況となりました。

「お台場たき出しプロジェクト」始動!

2025年9月12日、フジテレビ本社1階で「お台場たき出しプロジェクト」を実施しました。
食事の提供は、プロジェクトスタッフメンバー、フジテレビアナウンサー、そしてお台場近隣企業や団体の方々が行いました。
 

(左:「能登にエール」高橋由紀さん 右:木村拓也アナウンサー)

たき出しの監修は、これまで被災地で子ども食堂や、たき出し支援を続けてきたチーム「能登にエール」(能登半島地震のほか、東日本大震災・熊本地震でも活動)代表理事の高橋由紀さんが行いました。
 

カレー600食がわずか1時間で提供終了の大盛況 

今回、たき出しの材料として使用したのは、フジテレビの災害備蓄食。

カレーライスのご飯もアルファ化米を使用し、カレー600食、豚汁300食に加え、アレルギー対応(特定原材料等27品目不使用)のおにぎり150食を無料で配布しました。

カレー作りは、タマネギを切るところからスタート。

役割分担を行い、約1時間で手際よく調理を行いました。

提供開始時刻が近づくと、フジテレビスタッフや観光に訪れていた方々でテント前には行列ができていました。

 
さらに、今回はアレルギーでカレーが食べられない方々のために、おにぎりも用意しました。

調理・提供にはアナウンサーと周辺企業の皆さんが参加

(西山喜久恵アナウンサー)

配膳など、お客さんへ食事の提供を担当した西山喜久恵アナウンサーは…

西山アナウンサー:
アナウンス部の防災班メンバーなので、お手伝いに来ました。
周辺企業の方も一緒に参加をしていて、連帯感が生まれました。
 

「能登にエール」の高橋さんによると、たき出しの最も重要なポイントは、「衛生管理」。
食器の選び方や配食方法の工夫、水が使えない場合の想定が重要です。
 

そこで、今回のたき出しでは、豚汁は食品用ポリ袋に入れて容器にのせて配食を行いました。
耐熱のポリ袋を使用することで、器が汚れず再利用が可能となり、また水の節約にもつながります。
食材が入ったポリ袋を持ち帰って湯煎することで、温かい状態で食べることも可能です。さらに、冷凍して保存することもできます。

(中央:宮澤智アナウンサー)

カレーの取り分けを担当していたのは宮澤智アナウンサー。
 

宮澤アナウンサー:
今日は涼しいほうでしたが作業していると暑いので、皆さん大変な状況のなかでたき出しをやっていたというのを身をもって感じました。
どんな状況でも温かいご飯が食べれるというのは人間にとってすごく嬉しいことだと思うので、
そういった表情を皆さんがされているのを間近で見られて良かったです。

「たき出しマニュアル」について

今回「お台場たき出しプロジェクト」は、『たき出しマニュアル』に基づいて実施されました。
 


マニュアルは、「被災した方々が協力して食事を用意するため」、
そして「全国の支援者が、安全に食事を届けるため」に現場での経験をもとに作成されたものです。

これを読めば、
 ●何を準備・備蓄すべきか
 ●実際に作るときの注意点
 ●被災後の時系列に応じた対応
について学ぶことができます。

マニュアルを作成し、今回のたき出しの監修も行った「能登にエール」の高橋さんは、被災地域でのたき出しの重要性について語ります。

「能登にエール」高橋由紀さん

 
高橋さん:
これまで発災後、3日から1週間後くらいに被災地に入っているんですが、その時点でたき出しはどこにもきていないんですよね。そのため、初期の対策としては「地域でたき出しができること」がとても重要だと思います。今回のお台場チームのように地域の皆さんで団結したり、会社単位や学校の皆さんと協力したりする必要があります。

そこで、衛生面や設備の点でどういった準備を日頃しておけばいいのかということに焦点を絞り、また身近にあるもので簡単にできるたき出しを紹介するようなマニュアルを作ってみました。

この「たき出しマニュアル」をもとに、9月の防災ウィークで会社の備品を整理するときとか、地域のお祭りなど、日常のなかの楽しいイベントの中にたき出しを組み込んでいただけたらと思っています。

日頃やっていないと有事のときはできないと思うので、経験を積んでおくことが大事です。

「たき出しプロジェクト」 今後の展開は?

今回お台場で開催したたき出しには、近隣で働く企業や団体の方々も参加しました。
お台場は、災害時に“孤島”になりかねない地域だと言われています。
そのため、同じ地域で働く者同士が手を取り合い、災害時には支え合うことが必要不可欠となります。

フジテレビは今回作成した「“たき出し”マニュアル」を活用した食の備えを通じて、もしもの時に動ける人と地域、そして企業のつながりを強め、その輪をお台場から全国へ広げていきます。