明石家さんまさん主演のギャグドラマ『心はロンリー 気持ちは「…」』の最新作が21年ぶりに復活します。この伝説のドラマを見てクスッと笑って育った方も多いと思いますが、何を隠そう私、西山喜久恵(フジテレビアナウンサー)も大ファンの一人。

また、12作目となる今回ももちろん、総合演出はさんまさんと長年タッグを組んできた『オレたちひょうきん族』の三宅恵介さん。先日、ドラマのPR番組の司会を担当しお二人に話を聞くことができました。残念ながら今回が「FINAL」となるということで、これまで培ってきた二人の関係性・作品への思いを聞きました。

西山:三宅さんと出会った時のことを覚えていらっしゃいますか?

明石家さんま(以下、さんま):45年前ですね。22、3歳の頃、『爆笑ヒットパレード』の中継の時ですね。(桂)三枝(文枝)さんに「さんまっていうのがいるんだ!」と推薦してもらって出させてもらって。そこを仕切っていたのが『オレたちひょうきん族』のディレクターで、三宅さんもその一人で。東京に来るつもりもなかったし。

西山:その時に、面白いマジックをしたんですよね?

さんま:『爆笑ヒットパレード』は大晦日に集まって元旦が本番なんで、大晦日にトランプしたのを覚えてますね。

三宅:その時、さんまさんがマジックをして、わざと失敗して。その見せ方・周りへの気遣いが素晴らしかった。

さんま:三枝(文枝)さんがマジックに凝っていて、たばこを立てて箸袋を下にして引いてバーンと落とすという(誰でもできる)マジックを披露していて、「さんま、お前これできるか?」と言われて。

できたらダメなんで、机に指を打ち付けて「いたー!」って失敗して、「アホやなぁ」とみんなが笑って。それを見て三宅さんが「偉いなぁ。あの人は…。」と感心してくれたとあとから聞きました。

左から)三宅恵介、明石家さんま

さんまさんは、実は努力の人!

『オレたちひょうきん族』から生まれた(さんまさんが扮した)“ブラックデビル”の「ウエッ」という声。さんまさんが『ロードランナーとワイリー・コヨーテ』というアニメのセリフからヒントを得て、「ウエッ」という声を思いついたそうです。いろいろな「ウエッ」のパターンを録音して三宅さんに聞いてもらい、13番目の録音が採用されたそうです。意外なさんまさんの一面。ご本人はどう感じているでしょうか。

西山:さんまさんは、努力の人なんですか?

さんま:いやいや。あの当時は、こだわってたんですよ。1週間、ワンシーンをどのようにして笑いを作ろうかばっかり考えてましたね。何か新しいもの、何か新しいもの、新しくなくても新しいものを追いかけてましたね。

新しいものへの挑戦!テレビを大事にしている

西山:「心はロンリー」も新しいものへの挑戦だったのですか?

さんま:あの時は、斬新だったんです。

月曜ドラマランドという枠で『のんき君』というレギュラーを持っていた。失礼かもしれないけど「これを笑いと思われたら嫌だなぁ」という思いがあり、「それじゃあ作りましょうか」となり、最初の1時間半のドラマを田中美佐子さんとやらせていただきました。

西山:さんまさんがドラマを作るというのは意外だったのではないですか?

さんま:テレビで新しいものを作るというのが正しいのかも。僕は、ドラマもドラマとして出ていないんで。テレビのドラマという企画に参加しているという考えで出てる。今日、現在も。テレビを大事にしてるんですよ。

ここでお客さん・茶の間のために何をしたらいいのか?ここは真面目に芝居をしたら喜んでくれるだろうか?ここはふざけた方がいいのだろうか?ドラマもそういう気持ちでやってましたね。芝居なんてできないですし。

芝居を好きになると芝居の方に行かないと役者さんは無理じゃないですか。僕は、バラエティをやっているんで。危ないところで世間におだてられて、もうちょっとで三國連太郎になるところだった。(一同爆笑)

左から)明石家さんま、西山喜久恵

西山:危ない、危ないですね?(笑)

さんま:その頃、三國連太郎さんから1時間半のコントを撮って没になった企画があると聞いたんです。「さんまちゃんダメだったんだよ。笑いの人は笑いの人。我々は役者だね」という話を『さんまのまんま』でおっしゃっていた。

(三國さんが出演する)『釣りバカ日誌』を見てそれ(笑いとドラマの違い)が分かったシーンがあったんですよ。(西田敏行さん演じる)浜ちゃんがギャグを言ってズッコケる。ビールが揺れる。

我々(芸人)はズッコケたところで終わるんです。(役者である)三國さんはそれを止めようとする。芝居で演じてしまう。役者としては大正解。お笑いは止まらないとダメ。三國さんがぶつかったところはここかと分かったんです。