ミュージカル「The Parlor」の公開ゲネプロ と取材会が4月28日(木)に行われ、主演の美弥るりかさん、花乃まりあさん、剣幸さん、脚本・演出の小林香さんが登場しました。

本作は、小林さんによるオリジナルミュージカル。ある家族の女性たちに連綿と受け継がれてきた場所「パーラー」を舞台に、どこか生きづらさを抱える人たちが「なりたい自分」に近づく物語を描き出します。美弥さん、花乃さん、剣さんは、3世代の親子を演じます。

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美弥るりか&花乃まりあ&剣幸には「品・知性・雰囲気が共通」

小林さんは、美弥さんら3人について「やはり同じところで育ってこられたので、共通する品や知性、柔らかい雰囲気があると思います」とコメント。

主人公・朱里役の美弥さんについては「砂に水がしみ渡るように朱里の感情をどんどん吸収して、ごく自然に自分の心を動かしながら演じていらっしゃる」と語りました。

花乃さんについては、「もともと、歌・お芝居・ダンス・容姿と4拍子そろった稀有な方ですが、人生の年輪も加わって、相手への思いやりが演技に湧いています」と太鼓判を押しました。

剣さんとは、3度目のタッグ。「黙っていても相手の芝居をしっかりと受けて、心の中に落とし込み、相手の役者さんに返す。本当に細やかに表現してくださっています」と、全幅の信頼を置いているようでした。

花乃まりあ 稽古では「すごく痛いところを突かれる」

今度は美弥さんたちから、小林さんの演出やお稽古についてコメント。

美弥さんは「台本と向き合い、アドバイスをいただき、感じて、表現につなげ…一つひとつ丁寧に進んでいます。毎日充実しているなぁと実感できて、とても幸せな時間です」と、うれしそうに話しました。

続けて「香さんは私をすごく理解してくださっていて、私のダメなところもすべて包み込んでくださるような、あたたかさがあります」と、笑顔を見せました。

花乃さんは「香さんは、私のことをすべてお見通しで(苦笑)。弱点も、まるっと分かってくださっていると思います。それゆえ、お稽古をしていると、すごく痛いところを突かれたりしますが、諦めずに進もうという気持ちにさせていただきます」。

そして「アメとムチの使い方が、とってもお上手な方だなと思って(笑)!」と茶目っ気のある笑顔で続けました。「ひどく痛いところを突かれた後、一生懸命がんばれば必ず、なにか変わろうとしていることを見逃さず、気づいて褒めてくださる」のだとか。

剣幸 3度目のおばあさん役で“大変なこと”とは?

剣さんは、これまでに出演した小林さんの3作品すべてで、おばあさん役を務めていると言います。「おばあさんを演じるのは大好きですが、その間にどんどん歳を取っていって、いまや回想シーンが大変です。若くなれない!と思いながら演じています」と、笑いを誘いました。

そして「私は歳を重ねていくうちに、だんだん『平穏無事に生きよう、波風を立てないで生きよう、気の合う人だけと会おう』と、なってきました。でもそれではダメだと、この作品に教えられました。明日への勇気をいただき、いま心の中がメラメラと燃えております」と気合十分。

最後に、美弥さんは「繊細な空気、感情をていねいにお客さまへお届けできたら。GWなので、1人でも多くの方に劇場でお会いできたらうれしいです」と、花乃さんは「香さんが『私たちが本気で世界を変えるんだ、という思いを持ってほしい』と言ってくださって。そのつもりで、がんばりたい」と呼びかけ。

剣さんは「見て見ぬふりをしない。一歩先を考えて、人生は自分で決めていけるということを感じ取っていただけたら」と、締めくくりました。