ピュアな笑顔から戦慄の表情へ…表情がコロコロと変わるエリカを演じることに悩みがあったと語る茅島さんに「苦戦したシーン」を聞いてみると…。

純粋な「好き」という乙女心は、演じるうえで常に大切に

――エリカはピュアでかわいい笑顔を見せたかと思うと、血の気が引くような恐ろしい表情にガラッと変わります。表情の演技ではどういう点を意識しましたか?

コロコロと変わる表情についても、「このシーンはどういう表情で、どう表現したらいいのか」というのは悩んで演じていました。

すごく怖くて、ゾッとする部分が多い物語ですが、エリカ自身はピュアでかわいくて、素直で真っすぐな女の子という印象がありました。自分を気遣ってくれた青嶋先生に対して持つ純粋な「好き」という乙女心は、演じるうえで常に大切にしようと思いました。

――表情だけでなく纏(まと)う空気すらも豹変する瞬間が見事でした。役作りで気をつけた点はありますか?

好意を寄せる青嶋先生以外にはすごく冷たい目を向けたり、声のトーンも低かったりというのが、ゾッとするポイントの1つかなと思うので気をつけて演じました。

あと、これまで学生役を多く演じさせてもらっていますが、その中でもエリカは精神年齢が1番幼いイメージがあって。成長しきれてない未熟な部分があるように感じたので、高校生ではありますが、すごく無邪気で小さい子を演じている意識で演じました。

(C)楠本哲/少年画報社/フジテレビ

――印象に残っているシーンを教えてください。

苦戦したシーンになりますが、1話のラストシーンはぐちゃぐちゃになった感情をエリカの顔のアップで表現する芝居で、悩みながら演じていたのですごく印象に残っています。

あとは、エリカの無邪気でかわいいシーンが多いので、青嶋先生にずっとLINEでメッセージを送っているところは、年相応で「かわいいな」と思います。料理をするシーンでも、熱い鍋を素手で触っているのにかわいくて(笑)。怖いだけじゃないシーンも多いので、そういった部分もぜひ注目してほしいです。

――最後に、この作品をどんな人に見てもらいたいですか?

原作ファンの方にも楽しんでもらえると思いますし、ホラーが苦手な方でも見やすい作品になっていると思います。ホラーが苦手な私でも、「ちょっと怖いな」と思いながらも楽しめたので、幅広い方に見ていただけたら嬉しいです。

撮影:河井彩美