7月10日に自身の10年間の記録をまとめたアーカイブブック『Y』を発売する小関裕太さん。
俳優のみならず ミュージカルや声優など、多岐に渡り活躍をする小関さんの人生観について語ってもらいました。

人生のターニングポイントとなった「悔しさ」

ー子役から俳優活動をスタートして、今年芸歴22年目を迎える小関さん。これまでを振り返ってみて、人生のターニングポイントだったと思う出来事はありますか?

小関:
特に自分の初主演の舞台はターニングポイントだったかなと思います。

岸谷五朗さんの演出でダンスや歌もあるミュージカルで、とにかく挑戦した作品でした。うまくいかないことも沢山あって、頭では分かっていても身体がついていかないことが多かったんです。「座長として頑張らないと!」という思いもあり、肩肘張って結構頑張っちゃってた時期…頑張るべき時期だったので苦しかったんですよね。悔しくて苦しくて、一瞬「僕は俳優じゃない方がいいかも」という思いもよぎったんです。

そんな時に、芝居以外のお仕事をして様々な経験をさせていただいた中で「(俳優業を)頑張りたい自分がいるのかもしれない…」と強く感じることができました。これだけ悔しい思いができる俳優業はすごく大切なものだなと、初主演舞台のときに気づいたんです。それをきっかけに、もっと深く集中して、絞ってやってみようと思えましたし、1作品ごとにちゃんと意志を持てるようになりました。
あの時の悔しさがターニングポイントになったように思いますね。

すごく達観した人だな…と思います。

2025年4月期のフジテレビドラマ『波うららかに、めおと日和』では帝国海軍に勤めるモテ男・深見龍之介役を演じ話題に!
小関さん自身、深見に共感する部分などはあるのか聞いてみると…

小関:
深見はすごく達観した人だな…って思います。共感…っていうのは難しいんですけど、演じている中で「素敵だな」と思うのは、自分の大事にしたいものとかがハッキリしているし、クールに見えるんですけど、周りのことも大事にしている人なんですよね。
ナルシシストとはまた別の意味で自分を大事にしているというか。そういうのはすごいですよね。

ーそんな深見の印象的なセリフとして「結婚と恋心は関係ない」というのがありますが、小関さんはどう思いますか?

小関:
ドラマは昭和11年という時代背景もベースにありますし、なんだか今までにない切り口のカップルというか、掛け合いが面白いですよね。彼らの心がどう近づいていくのか…はたまたそのバランスが崩れてしまうのか…っていうのは演じていてもすごく面白かったです。
ただ、僕自身は結婚には「恋愛感情」が必要だと思っているので、そこは深見とは相対しているかなと思います。
 

小関裕太『Y』 ワニブックス刊

30歳を迎え、今後も様々なことに挑戦していきたいという小関さん。

最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。

小関:
僕は「30代、すごく面白いよ」っていうのを20代の頃に沢山耳にして過ごしてきたので、ようやく準備が整ったというか、今はそんな気持ちです。
これから30代で出会う作品だったり役だったり、はたまたイベントだったり、色んな形にハマっていける“自分らしさ”を見つける旅が20代だったように思います。
なので、このアーカイブブックを通して“俳優として”だけじゃなくて、1人の人間として「こういう価値観もあるんだ」「こういう人なんだ」っていうのを面白がってもらえる一冊になったら嬉しいなと。
これから僕を知ってくれる方や、これから僕を応援してくださる方にとっても面白いものになったら良いなと思っています。
 

■書誌情報

小関裕太 アーカイブブック 『Y』

ヘアメイク:堀川 知佳
スタイリスト:吉本 知嗣

2025年7月10日発売
価格:2,860円(税込)
仕様:A5判・ソフトカバー・4色+1色/計208ページ
ISBN:978-4-8470-8612-0

☆小関裕太『 Y 』特設サイト
https://www.wani.co.jp/special/koseki-y/