一方、伊佐山良子市長(柴田理恵)と会う和平。
市長は、和平が立候補を断ったのちに声をかけた候補者にガンが見つかり辞退したことを報告。その候補者は泣きながら和平を市長候補に推薦したという。

手をついて懇願する市長。和平は困り顔をするしかない。
いつもの朝、カフェ「ナガクラ」。まだ困り顔の和平。それを見抜いた千明は「市長選関係とか?」と困りの種を的中させる。

真平と万理子は、小中高、9年間クラスの学級委員長を務めた和平の伝説を千明に教える。和平は、副委員長だったと訂正。
迷っている和平に対し、千明は珍しくエールを送る。「確実に9票は入るよ!」と典子も続く。その声に「もし、そういうことになったら…」と頭を下げる和平だった。
9ヵ月後…還暦を迎え、第2の人生について考える千明(小泉今日子)
…それから9ヵ月後。
「長倉和平」の文字が大きく書かれた選挙ポスターは剥がれかかっていた。それを見つめる和平に、「惜しかったわね」と声をかける鎌倉住民。
和平は市長選挙に立候補するも落選していたのだ。だが、現在は副市長として仕事に励んでいた。
千明はその朝、ついに還暦の誕生日を迎えた。
家を掃除する彼女の胸に去来するのは、第2の人生が動き出した自分、そして長倉家の面々や成瀬、律子のこと――。
定年退職した千明は、現在ドラマを作る小さな会社を準備中。会社を立ち上げた際には三井(久保田磨希)、飯田(広山詞葉)も合流予定。実現しなかった万理子発のドラマ企画だけでなく、もう一つ成瀬と妻をモデルにした恋物語も制作を企画している。