――ちなみに、原さん自身は“見える子ちゃん”ですか?
見えない子ちゃんです(笑)。霊感ゼロです。
――中村監督は「原さんの表情でもたせたい」と事前に伝えたそうですが、みこを演じるにあたって意識したのはどのようなことですか?
一般的にホラー映画って恐怖のお芝居を前面に出すイメージがありますけど、驚いているのにそれを見せないという塩梅がとても難しかったです。

撮影序盤はどうしても怖がるお芝居を意識してしまってなかなか感覚をつかめずにいたのですが、監督から「お客さんにはみこの見ている景色がしっかりと見えているから、それを信じて演じてください」とアドバイスを受けて、そこで一つ正解が見えた気がしました。

京本大我、久間田琳加、なえなの、山下幸輝の印象は…
――見えているのに見えないふりをするお芝居は、かなり難しいものだと思います。
あらかじめ自分の中でお芝居を作っていくと、カメラの前に立ったときに臨機応変に対応できなくなりそうだったので、ガチガチに固めていくことはしませんでした。
霊を見てしまったときのリアクションについては、映像の中で霊がどういうふうに映っているのかその場ではわからないので、監督と相談しながら調整していくという作業でした。
――撮影現場での印象的なエピソードを聞かせてください。
みこ、ハナ、ユリア(なえなの)の3人でおばけ屋敷に入るシーンが印象に残っています。どんな仕掛けが待っているのかまったく知らない状態で中へ入ったので、役柄というより、素で楽しんでいる3人の様子がそのまま収められていて、私自身もお気に入りのシーンの一つです。