──ドラマの企画を聞いて、最初にどのような感想を持ちましたか?

タイトルを聞いたときに、アメリカの国防総省にある全領域異常解決室について、以前調べたことがあったことを思い出しました。

──調べたきっかけは?

未確認飛行物体が確認されたというニュースを見たときに気になって調べました。

このドラマは、そういう組織が日本にあったらというお話。日本の神様や超常現象が絡んでくる物語は新鮮で、すごく面白そうだなと思いました。

福本莉子「豊玉妃花は行動力があって仲間思いな女の子」

──ここまで放送してきて、反響はいかがですか?

友だちも、お仕事でご一緒するスタッフさんもみんな見てくれていて、「何者なの!?」「ヒルコなの?」とすごく言われます。「それは見てのお楽しみ」と濁(にご)しておきましたけど(笑)。

本当にたくさんの方が興味を持って見てくださっていることがすごくうれしいですね。

──豊玉妃花は謎多き女性です。第6話までは素性を隠さなければいけなかったと思いますが、演じるうえで意識していたことはありますか?

監督から「ミステリアスな方向性で」と言われていたこともあり、何を考えているかわからないような表情、なぜか笑っているみたいな表情は意識しました。

──豊玉の魅力はどこにあると感じていますか?

何にも縛られず、自由で、仲間思いで、行動力があるところですね。能力的にも強いので、自分なりにヒルコをおびき出そうと、1人で立ち向かっていました。

──動作などで意識したことはありますか?

(劇中でやるように手をかざして)この行動自体が謎ですし、1話の登場シーンで顔が歪んでいたり、神出鬼没だったり、「絶対何かしてるな」と思いましたよね(笑)。

そういう「なんか、普通の人間じゃない」ということがわかって、怪しく見えるようにということは意識しました。

──題材も役柄も特殊ですが、難しさは感じていますか?

物語のなかでも豊玉が一番自由なキャラクターだったので、衣装合わせの際に監督から「なんでもやっていいよ」と言っていただきましたが、実はどうしようか悩んでいました。最初はどういう人物かわからないという演出でもあったので、難しかったですね。

特に第4話の小夢に対して「私がヒルコだよ」と言うシーンは、すごく悩みました。あの時点では怪しさを残しておかなければいけなかったので。

でも、小夢にとってもヒルコ事件の解決に向かって進む起爆剤になればと思い、振り切って演じました。