――本田さんの微笑ましいエピソードがあれば教えてください。
平野:彼のカレンダーがスタジオの前室や通路に貼られていて、響矢くんに「そんなに自分が好きか?」って言ったら「違いますよ!」って慌てていました(笑)。
宋:そういったときのリアクションにかわいげがあって。みんなから愛されてますね。
BE:FIRSTの主題歌が流れるOPは毎回微妙に変わっていた!
――BE:FIRSTの主題歌『夢中』も話題ですが、起用の経緯や反響について教えてください。
宋:なによりドラマの世界観にとてもマッチしていますし、今までのBE:FIRSTさんの曲とは雰囲気が違うところもあって、より幅広い世代に受けている印象があります。
平野:最初の打ち合わせで、(作品が)ラブストーリーだからバラードに、みたいなことはあまり意識しないでつくって欲しい、とお願いしました。
宋:そうですね。あえてBE:FIRSTさんと思えないような曲がいいです、という話をして。ドラマの世界観に合わせてもらいたい、と。
平野:それでいてあまりアップテンポではなく…みたいな話をしていたら、その場で事務所の方がすでに出来上がっていたデモを聴かせてくれたんです。あれは驚きましたね(笑)。
宋:そこから少しずつアレンジを加えていただき、歌詞にもドラマの世界観を反映していただいたり、タイトルの「うららか」なども入れてもらったり、なつ美と瀧昌のシーンを連想させる歌詞を入れてもらったりして、最終的な形に仕上がりました。
――その『夢中』が流れるオープニングが毎話、微妙に違っていますし、ラストカットも毎回、変わっていて楽しみだという視聴者の声もあります。
平野:タイトルバックを撮りたいと思っていたので…。ラストカットは、10種類くらい、いろいろなパターンを撮って各話にはめこみました。自分としては「見てくれる人がいればいいな」という気持ちでしたが、視聴者のみなさんが楽しんでくれているのであればうれしいですね。
2人が迎える大きな展開にはバックストーリーが!「見る人が納得する形で」
――最後に、今後の展開や見どころをお願いします。
平野:このままストーリーが進んでいくと、どうしてもやはり「戦争」が絡んできますよね。
実はまだそこは僕らも話し合っている最中で、当然ハッピーエンドを望んでいる視聴者のみなさんも多いなか、果たして裏切ってしまってもいいのか、みたいなところで悩んでいます。
宋:なつ美と瀧昌の幸せにはいろいろな形があると思うんですけど、どの形を見せたら良いのかは確かに難しいところだと思います。そういった流れのなか、第6話はとても大事な回になってきます。
平野:2人にとって大きな進展を迎えることになるのですが…ちゃんと段階を踏んで、見る人にも納得する形で描いていこう、と。
宋:2人にとって大きな展開があり、私たちは出会うべくして出会ったのかもしれない…という気持ちが大きくなって…。すごく素敵な回になると思います。

平野:でも、実際のところどうなんだろうね…戦争を描くか描かないか。
宋:監督、まだ悩んでますね(笑)。
平野:ただ、そうなると昭和20年の終戦まであと9年ほどを描かないといけなくなる。原作の流れに合わせてつくるのか、その手前で終わるのか、その先を描くのか…。
宋:もちろんこの時代なので戦争の影がちらつかないことはなく、常に頭にはあると思うんですけど、そういう不安と隣り合わせだからこそ2人の幸せが尊いのでは、と私は思うんです。
平野:第1話で瀧昌が「いつ死んでもおかしくない」というセリフを言っているんですが、それをあえてアップで撮影したことにも意味があるわけで…。
宋:…と、こういう話を監督とずっとしています(笑)。
取材・文:中村裕一
『波うららかに、めおと日和』第6話は、5月29日(木)22時より、フジテレビで放送されます。
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