毎週月曜22時~放送中のドラマ『あなたを奪ったその日から』。
事故で最愛の娘を失った母が、事故を起こした男の娘を誘拐して復讐(ふくしゅう)を果たそうとする、11年に及ぶ「母の復讐(ふくしゅう)と親子愛」を描いた壮大なストーリーで、一秒たりとも目が離せない展開が続いています。
そんなドラマで主演を務める北川景子さん(38)に「めざましテレビ」がインタビュー。
今回は、全3本のインタビュー記事の#3。
世間が持つイメージと本当の自分の乖離(かいり)に苦しんだという20代についてや、「全然自分と違ったタイプの人と結婚したことによって、物の見方が変わった」と明かす夫・DIAGOさんとの結婚がもたらした大きな変化などを赤裸々に語りました。
インタビュー記事の#1と#2を読む
【インタビュー#1】北川景子「常に渇望している」“自信・野心・焦り”を激白 仕事と子育てを両立する秘訣も「我が家は平和です!」
【インタビュー#2】北川景子 “アナウンサーに憧れていた過去”を告白「役者の仕事が無かったら選択肢にあったかも」
世間が持つイメージと本当の自分の乖離(かいり)に苦しんだ20代
女優デビューから約5年。北川さんは、2008年に『太陽と海の教室』、2009年に『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』、そして2010年「月の恋人~Moon Lovers~」と3年連続で“月9”ドラマのヒロインを演じました。

軽部アナウンサー:3年連続で月9ドラマのヒロインを演じられて、いよいよ国民の皆さんが知る役者になっていきましたが、その頃はどんな気持ちだったんですか?
北川:なんか焦っていました。
軽部アナウンサー:今、私来てるなっていう感じの気持ちにはならなかったってこと?まだまだっていう思いの方が強かった?
北川:毎日何か焦っていて、焦燥感があって。人と比べて焦っていた部分もありましたし、チャンスをもらって、これを絶対にものにするというか、絶対に無駄にしないっていうプレッシャーの方が強かったというか。もちろん決まって嬉しいですし、やった!って思うけど、でもこれでしくじったら次は呼ばれないかもみたいな。絶対失敗しない。絶対ものにする。絶対爪痕も残す。それができなかったら自分は終わりみたいな、結構そういうプレッシャーを自分にかけがちな性格だったんだと思うんですけど、追い込まれてました。

軽部アナウンサー:月9ドラマに連続で出演されて、それでもやっぱり焦りがあるという中で、一番辛い時期はさらにその後もあったわけですか?
北川:はい、ありました。なんか常に渇望しているんですよ、私って。たぶん自分で設定している目標が高くて、全然そこにたどり着けなくて常に苦しいというか。だから安心した、売れた、ここまでようやく来たって思ったことがあんまりなくて、でも、唯一10周年を迎えられた時に、10年もこの仕事で、最初の方は親から色々仕送りしてもらったりしたけど、自分の足で立てるようになったんだって、ちょっとほっとしました。その次の20周年の時も、20周年続いたんだって、ちょっと自信にはつながったんですけど。20代はずっと苦しかった気がします。
軽部アナウンサー:そうですか。
北川:どうしてバリバリのキャリアウーマンの役しか来ないんだろうとか。もっとこういう自分も見せたいんだとか。特に結婚するまではですね。なんとなく“完全無欠の”みたいなキャラクターの役をいただくことが多くて。でも私自身、全然器用じゃなくて、どちらかというと不器用なので頑張って演じるんですけど、なんか苦しかったりとか。でも、そういう役が続くと、完璧そうだと、ちょっと思われる時期みたいなのもあって、役がそういう風に浸透していくのはすごくありがたいなって思う一方で、世間の皆さんが持つイメージと本当の自分の乖離(かいり)みたいなものに苦しんだ20代でもありました。
結婚・出産がもたらした大きな変化「全然自分と違ったタイプの人と結婚したことによって…」
2016年、29歳の時にロックバンド・BREAKERZのボーカルでタレントのDAIGOさんと結婚。2020年には第1子となる女の子を出産。そして、2024年に第2子となる男の子を出産しました。

北川:全然自分と違ったタイプの人と結婚したことによって、自分のちょっと直した方がいい部分とか、もうちょっとこうだった方が楽なんじゃないかとか、もっと見える範囲を広くできたらいいんじゃないかとか、いろんなことを見つめ直すことができました。人の話をきっちり最後まで聞くところや、ゆったりとしたトーン、相手を落ち着かせる雰囲気とか、そういうのを自分も持ってみたいなとか。結婚をして、なんでもっと自分はこうできないんだろう?自分はこうじゃなかったのに…っていうのは、自分が招いてたってことに気がついたんです。物の見方が変わったことがすごく大きな変化で。それからは芸能活動に関しても、すごく感謝できたり、今では娘が理解できるようになって、作品を見たりしてくれることも励みになるし、だから以前みたいに自分を必要以上に追い込んだりっていうことはしなくなったのかなって思います。
2児の母として仕事と家事の両立について、「完全な両立は厳密には無理だと思う」と明かし、夫・DAIGOさんと二人三脚で協力しているという北川さん。
忙しい中でも連続ドラマの主演を務める上で武器となる“ある能力”について教えてくれました。
軽部アナウンサー:台本のセリフの覚え方がとても早いという噂を小耳に挟みました。
北川:すごく早いです。勉強でもそうだったんですけど、ビジュアルで覚える感じ。パッて見て、なんとなく眺めてたら覚えていて、そういえばあのページのあの辺に書いてあったな…みたいなのが浮かぶというか。

軽部アナウンサー:写真を撮ったように焼き付けられるタイプだった?
北川:そのタイプです。でも、ずっとみんながそうだと思っていたんですが、珍しいみたいです。
軽部アナウンサー:パッと見て、どのぐらいで覚えられるんですか?
北川:例えば台本を最初に1回、ゆっくりと読むんですけど、それで大体内容は入っています。構成と数字(シーン番号)と大体のセリフが8割方入っている。
軽部アナウンサー:もう1回でセリフが8割方は入るんだ?
北川:内容は入っています。相手の方のも入っている。
軽部アナウンサー:それは素晴らしい。
北川:だから、明日のシーンの台本見よう、確認しようで大丈夫です。ただ、それをどういう風に言うとか、体にセリフをなじませるとかっていうことになると時間がもうちょっと必要で、噛まずに言えるように練習はするので、結局は準備に時間はかけるんですけど、覚えることに関しては“見る”みたいな感じですね。

軽部アナウンサー:お忙しい育児や家事があるっていうところと、連ドラの主演をされているっていうことを両立させるのには、とてもいい武器になりますね。
北川:最適なんです。覚えるのは一瞬だから、洗い物しながら、料理しながら、同時にできる。
軽部アナウンサー:いま洗い物の話が出ましたけれども、たくさんの家事がある中で、特に得意な家事とあまり得意ではない家事と1個ずつ上げるとどうですか?
北川:私は家事全般、好きなんです。一番好きなのは掃除。毎日掃除機もかけるし、洗濯もするし、整える作業が大好きです。料理も好きだから…何が不得意だろう?家事をしている時が、ちょっと整うというか、そんな感じなので好きです。
“血の気の多い”北川景子「今、ちょうどいい感じにマイルドになってます」
結婚前の自身を「血の気が多かった」と語る北川さん。結婚・出産を受けて大きな変化があった30代を経て、来年40歳を迎える北川さんに、最後にご自身の長所やどんな40代にしたいか伺いました。
北川:自分の好きなところは、どこにいてもキャラクターは変わらないです。芸能界に入ってからと入る前もたぶん同じだし、だから地元の友達が持つ私の印象も、芸能界に入ってから知り合った方が持つ印象もたぶん一緒だと思います。どこにいても良くも悪くも裏表はないと思います。

軽部アナウンサー:40代は、どんな自分にしたいですか?
北川:40代は、とにかく健康でいたいと思っています。2つの理由があるんですけど、子供をなるべく長い間見たいので、元気で長生きしたいっていうことが1つです。もう1つは、この仕事も長生きして元気でずっとやり続けている方がチャンスがたくさんあると思うので、出続けたいから。そういう意味でも、俳優としても、親としても元気で長生きして、両方、精力的に活動していきたいと思います。
軽部アナウンサー:これからもずっと“血の気の多い”北川景子さんでいてください。
北川:そうですね。今、ちょうどいい感じにマイルドになってますから、このぐらいで持続させていきます。
インタビュー記事の#1と#2を読む
【インタビュー#1】北川景子「常に渇望している」“自信・野心・焦り”を激白 仕事と子育てを両立する秘訣も「我が家は平和です!」
【インタビュー#2】北川景子 “アナウンサーに憧れていた過去”を告白「役者の仕事が無かったら選択肢にあったかも」