――トリプル主演のRUIさん、TAIKIさん、KANONさんの印象はいかがですか?
とにかく朝から元気で、ずっと“男子高校生”のテンションでした(笑)。撮影の合間などいつも歌っているのを見て、やっぱりアーティストだなと思いましたが、いざ撮影になるとバッチリ決めていたのが、すごく印象に残っています。真面目で誠実に仕事に取り組む姿に、私も刺激を受けましたし、みんなと出会えて良かったなと思いました。

――オール沖縄ロケでしたが、思い出に残っていることがあれば教えてください。
以前、短編映画『おかあの羽衣』(2022年)の撮影で、沖縄のほかの地域へ行ったことがあります。その時の監督が、『GOTH』の3話・4話を担当されている平一紘監督だったんです。沖縄を中心に活動されている方なので、今回、平監督や当時のスタッフさんたちともまたご一緒できて、すごくうれしかったです。
「考えることが苦手で、想像力も豊かではない。でも…」
――堤監督作品への出演は『私にふさわしいホテル』(2024年)に続き2度目です。前回と比べて感じた変化などはありますか?
『私にふさわしいホテル』は出演シーンが少しだったので、いつかまた堤監督の作品でもっと出番をいただけるチャンスがあれば、と思っていました。そうしたら予想よりすごく早く叶って、うれしかったです。
今回、たくさん演出をつけていただいて「やっぱり堤監督はすごい」と思うところがたくさんありました。堤監督はたぶん本番直前までいろいろ面白いことを考えていらっしゃって、本番が始まると「このセリフ言ってみたら?」とアイデアをいっぱい出されるんです。それが面白い展開になって、実際に映像で使われていたりするので、すごいなと思いました。
また、クランクイン前日にみんなでお食事をしたのですが、その時に堤監督が「大好きな服部さんと作品をつくれるので…」みたいなことを言ってくださって。まだ1作しかご一緒してないのに「大好きな」と言っていただけて、本当にうれしかったです!頑張ろうと思いました。

――服部さんは、何か事情を抱えているような役どころが多い印象ですが、役作りの際に意識していることはありますか?
今回は、堤監督にたくさん演出をつけていただいたので、それに忠実に演じるように意識しました。
でも、今までは「服部さんに任せます」と言っていただくことが多かったので、今回もですがクランクイン前までにしっかり台本を読み込んで、その役について自分なりに考え、理解してから撮影に入っていました。
――服部さんの感性が信頼されているのですね。
私は考えることが苦手で、想像力も豊かではないほうだと思います…。でも、昔から本番が好きなんです。
クラシックバレエをやっていた頃、シャイなので練習中は笑顔で踊れなくて、先生に「無表情すぎる」と怒られて。それでも無表情のままなんですけれど(苦笑)、本番では思いっきり笑顔を爆発させて踊るのが好きでした。その経験が活かされている部分はあるかもしれません。