倫子たちが茶屋で休んでいると、松平定信(宮舘涼太)に声を掛けられる。そこで、定信から“賢丸”という幼名を聞いた倫子は、定信がかつての幼なじみであったことを思い出す。

そして、2人は幼い頃に戻ったかのように、出店で定信が倫子にかんざしを買うなどして江戸の町を散策して楽しんでいた。

ところが、かんざしが少女に奪われてしまう。倫子と定信が後を追うと、少女は賑やかな表通りとは裏腹の貧困街に逃げ込む。その光景を目の当たりにした倫子は、家治が現在の少子化を憂いていたことを思い出した。

倫子が少女に菓子を与えると、かんざしは返してもらえた。だが、その時、浪人が定信に襲いかかる。定信はねじ伏せた浪人が滑稽本「田沼将軍」を書かせた風来山人だと気づく。浪人は、定信のせいで風来山人の屋号を取り上げられたと憤っていたのだ。

なぜそんな本を書かせたのかと問う倫子に、定信は家治が政を田沼に任せきりにしているせいで、町に貧富の差が生まれてしまったからだと答える。

浪人も家治がお飾り将軍だと揶揄すると、倫子はきっぱり否定。なぜ分かると返された倫子は、御台所だからだと口にしてしまう。頭を深く下げた浪人は、改めて倫子に平賀源内(味方良介)だと名乗った。