亡き勘三郎さんの遺志を継ぎ…笑いあり涙ありの特別な1年『勘三郎十三回忌特別企画 中村屋ファミリー 父が遺した約束…硫黄島の奇跡』

歌舞伎の名門・中村屋を35年にわたり密着取材するドキュメンタリー・シリーズ『中村屋ファミリー』。　

12月20日（金）、25作目となる『勘三郎十三回忌特別企画 中村屋ファミリー 父が遺した約束…硫黄島の奇跡』が放送されます。

中村勘九郎さんと中村七之助さんの父で、2012年12月に急逝した十八代目中村勘三郎さん。その十三回忌追善の大舞台が毎月のように行われた2024年は、中村屋ファミリーにとって節目の年となりました。

大きな成長を遂げたこの一年にカメラが密着取材。ナレーションは、勘三郎さんと公私にわたり親しかった、大竹しのぶさんが務めます。

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2月、殿堂・歌舞伎座で幕を開けた、中村勘三郎さんを偲ぶ追善公演「猿若祭」。

「追善」は、歌舞伎の世界では「襲名」と並ぶ重要な舞台です。演目のひとつは、勘三郎さんが愛した「籠釣瓶花街酔醒（かごつるべさとのえいざめ」。

七之助さん演じる花魁を斬り殺してしまう男の狂気を、勘九郎さんが初役で見事に演じました。

勘九郎さんの長男・勘太郎さんが臨んだのは、中村屋に受け継がれる舞踊「猿若江戸の初櫓（はつやぐら）」。父が23歳で初めて演じた役に、わずか12歳で挑みました。

次男・長三郎さんは、中村屋にとって最も大切な演目のひとつ「連獅子」に。緊張の大舞台、その“舞台裏”は…なんと、爆笑の連続でした。

3月には、名古屋の高校の体育館を芝居小屋に変身させるという驚きの公演が。

これは、18年前に勘三郎さんが大成功させた試みの再現。毎日、詰めかける2000人以上の観客の案内に奔走するボランティアの生徒たち。そのラストには、思いもかけない“生徒たちの花道”が待っていました！

春の全国巡業では、勘太郎さんと長三郎さんが舞台を務めながら、春休みの宿題に追われる子どもらしい姿も。そして、各地の古い芝居小屋で、よみがえる勘三郎さんの思い出の数々…。

5月、若者たちと外国人観光客でごった返すGWの新宿・歌舞伎町に、中村屋の歌舞伎が登場。役者たちをホストに見立てた宣伝カーが、街をかけ巡りました。

6月には、勘三郎さんが作った芝居小屋「平成中村座」の原点ともいえる新宿・花園神社でのテント芝居に、勘九郎さんが出演、奇想天外の演出で観客を魅了しました。

真夏の歌舞伎座で勘九郎さんが臨んだのは、勘三郎さんがこよなく愛した名作「髪結新三」。父の当たり役に初役で挑み、見事に演じ上げた勘九郎さん。勘三郎さんから受け継がれた中村屋スピリッツが、輝きを増していきます。

10月、追善の締めくくりは鹿児島の離島、活火山が噴煙を上げる硫黄島。島の砂浜に、一夜限りの野外舞台が作られ、上演されたのは「俊寛」。

この島に流され生涯を終えたといわれる、実在の僧・俊寛を勘九郎さんがまたも初役で演じました。今回、勘九郎さんが挑むのには理由が。それは、父・勘三郎さんが13年前、この島で観客と交わしたある“約束”を叶えるためでした。

ところが本番前日、島に渡るフェリーが欠航となり、中村屋一行は硫黄島に入れなくなってしまいます。島を襲う豪雨…勘三郎さんの“約束”は叶えられるのでしょうか。

『勘三郎十三回忌特別企画 中村屋ファミリー 父が遺した約束…硫黄島の奇跡』は、12月20日（金）21時58分より、フジテレビで放送されます。