近年、世界中で注目されている「ヴィンテージTシャツ」。
今、その価格が古着業界も驚くほど高騰。あなたのお家にも眠っているかもしれません。
数十万円のTシャツ 映画・アニメ・バンドが人気
主に、1980年代から~2000年代初頭ごろに製造・販売され、高値で取り引きされている、「ヴィンテージTシャツ」。
東京・渋谷にある、創業25年以上の老舗ヴィンテージショップ「BerBerJin(ベルベジン)」を取材してみると、店内には驚くような値段のヴィンテージTシャツが所狭しと飾られていました。
取材スタッフ:
こちらに飾られてあるバンドTシャツを見てみますと、一番左から28万円、そして、こちらが33万円、さらに、こちらは43万円となっています。
1枚数十万円の世界的人気バンドのTシャツ。アニメのキャラクターものも、9万円以上の値札が付けられていました。
――なぜここまで人気が高まっているのでしょうか?
ベルベルジン遊歩道店 岡部義彦 副店長:
5~6年前から徐々に徐々に(人気が)高くなってきていて、それこそ海外のヒップホップアーティストとかが着用してたりとか。そういうアンテナ張ってる人からすると「いいTシャツなんだ」ってどんどん需要が増えたりとかっていうのもあります。
多くの有名人が着用したことで、世界的に買い求める人が急増。
生産が終了して絶対数が少ないうえ、投資目的で購入する人も出てきたため、取引価格は上昇の一途を辿っているといいます。
その中でも、80年代~90年代の“オルタナティブロック”系のバンドTシャツや、アニメや映画などは特に高騰しているといいます。
店にある商品を見せてもらうと、1994年公開、ジム・キャリー主演の映画「MASK」のTシャツは28万円。
80年代に発売されたアニメ「ルパン三世」のTシャツは約8万円。90年代に放送されていた「セーラームーン」のTシャツは9万円の値札がついていました。
にわかに盛り上がりを見せる中、古くからのヴィンテージTシャツファンからは、急激な価格の高騰に、嘆きの声も上がっています。
ヴィンテージTシャツファン:
いや、もう手出せないですね。無理です。これもおととしぐらいまでは、まだ8万円とか7万円だったんですけど、気づいたら倍ぐらいになっていました、倍以上に。
店内でイギリスの人気ロックバンド、「オアシス」のヴィンテージTシャツが目に留まりましたが…。
ヴィンテージTシャツファン:
無理だ…無理だ、無理だ。これは無理だ。え、待ってこんな高いの!?
6万5000円でした。最近、(オアシスが)再結成して、多分また値段が上がったんですよね。2年前だったらもうちょっと安かったよね。
さらに、ヴィンテージTシャツのみを取り扱う専門店「VinTage Life」では、100万円を超える値段のヴィンテージTシャツがありました。
「VinTage Life」スタッフ 太田雄平さん:
RIDEというバンドの「Nowhere」というアルバムのTシャツになります。こちら当店では100万円と消費税(10万)になります。
元々アメリカのバンドよりは、イギリスのバンドの方が、そもそもの絶対数が少ないというところが第一条件と、やはりこのグラフィック全体通して、Tシャツとしての完成度だったり、もう“アート”といって差し支えないようなグラフィックの完成度、こういったものも含まれています。
アート作品のような評価を受けるまでになっているヴィンテージTシャツ。
「VinTage Life」の太田さんによると、高額Tシャツの特徴は、以下のようなものが上げられるといいます。
① デザイン…バンドTシャツや映画Tシャツ
② 付加価値…著名人が着用した、している
③ 希少価値…売れ残り・生産中止・限定生産など
④ ほどよい使用感…色あせた黒Tシャツは、「炭黒(すみくろ)」と呼ばれ価値が上がる場合も
谷原章介・秘蔵のヴィンテージTシャツのお値段は?
そこで「めざまし8」のメインキャスターの谷原章介が、スタジオに私物を持参。どのくらいの値段がつくのか鑑定してもらうことに。
持ってきたのは、アメリカの人気ロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」のTシャツ。
MC谷原章介:
これはガンズの、ツアーTかどうかはぼくも古着屋で買ったのでわからないんですけど、多分80年代後半のファーストアルバムの、発禁になったジャケットがあるんですよ。その発禁になったジャケットってLPは全部回収されているんですけど、これはそれのTシャツになったやつで。
谷原自身の評価額は、めざまし8にちなんで「8万円」。購入した際は8000円だったといいますが果たして…。
――どこを見ていくんですか?
「VinTage Life」スタッフ 太田雄平さん:
まず、年代が入っているコピーライトの部分や、ボディーのタグ。あとは、ステッチのところとか、年代と照合できるかどうかとかですね。
(生地の傷みなどを)気にする方もいますけども、そもそも古い物なのでそんなに極端にはという感じかと。
気になる評価額は…なんと「10万円」!!
「VinTage Life」スタッフ 太田雄平さん:
色々な要因があったりするのですが、元々ガンズはアメリカのバンドなんですが、これはヨーロッパのツアーの物かと思います。ガンズの中でも初期の物となると、結構小さいサイズのものが多いのですが、まだ着られるサイズ感かなと。もっと大きいと、もっとお値段も付いたりします。
MC谷原章介:
いや…ちょっとうれしい。8000円で買っているんだから、だいぶ…10何倍になっているわけじゃない?いやぁ…うれしいわ。
皆さんのタンスの中にも、お宝Tシャツが眠っているかもしれません。
(『めざまし8』 2024年10月9日放送より)
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