9月23日に最終話を迎える、目黒蓮(Snow Man)さん主演月9ドラマ『海のはじまり』。本作を手がける村瀬健プロデューサーが、目黒さんらキャストの魅力について話しました。
『海のはじまり』は、脚本・生方美久さん×演出・風間太樹さん×村瀬プロデューサーという、社会現象となったドラマ『silent』(2022年)チームが再集結して贈る、「親子の愛」がテーマの完全オリジナル作品。
7年前に別れた元恋人・南雲水季(古川琴音)の葬儀で、自分と血のつながる少女・海(泉谷星奈)の存在を知った月岡夏(目黒)。元恋人が、自分の知らないところで子どもを生んで育てていた――。夏が恋人の弥生(有村架純)、海、周りの人々との関わり方や、自らの進むべき道を模索する姿が描かれます。
本作の村瀬プロデューサー(フジテレビ・ドラマ制作部)に、繊細な内容の作品ゆえに意識していることや、今後の見どころを聞きました。(前後編の後編)
<【前編】『海のはじまり』村瀬健P 目黒蓮に感嘆「日本で一番キラキラしている人が、普通の人を演じられる振り幅がすごい」>
「いろいろな意見をいただく」出産、中絶、死別…“命”を扱う難しさ
――出産、不妊治療、中絶、死別などセンシティブなテーマを扱っていますが、ドラマを手がけるうえで気をつけていることはありますか?
こういうテーマを扱うと当然、いろいろな意見をいただきます。社会問題って何でもそうだと思いますが、一面からだけでは描けないですし、1人ひとりが違う考え方を持っていますので。けれど、僕たちには伝えたいことがあります。
1つ目は、子宮頸がん検診を受けてほしい、がんや検診について考えてほしいということ。水季が子宮頸がんを患うという設定にはちゃんと意味があって、 弥生も会社の後輩の三谷彩子(杏花)にがん検診へ行くよう勧めています。
2つ目は、僕たちは「中絶は悪いことで、産むことが正しい」とはまったく思っていないということ。人それぞれ、いろいろな事情や考え方があるから正解はないし、どちらが良い悪いと言うつもりもまったくありません。
『海のはじまり』の登場人物たちも、生きてきた環境や抱えているものが1人ひとり違うから、いろいろな考え方を持っています。
ドラマを全編通して見ていただけたら、僕たちの思いがより伝わるような描き方を心がけていますが、やはり「中絶は悪いと言われているようで、つらいです」といったご意見もいただきました。
“命に向き合う”という、非常に難しいテーマを扱っているという意識を常に持って、いろいろな方の声に耳を傾けながら、常に胸に手を当てて考えながら作っています。
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