12歳にして、天才ピアニストと称されるジャズピアニスト、古里愛さん。
見据える夢は大きくて…
――夢は?
愛さん:
20歳までに「グラミー賞」を取ることです。
愛さんは2024年1月、その夢への第一歩として、グラミー賞受賞者を100人以上輩出しているアメリカの超名門、バークリー音楽大学に、なんと世界最年少の12歳で合格しました。
中学も高校も飛び越えて、一体どうやって世界の名門音楽大学に合格できたのでしょうか?そこには、特別な才能だけでは不可能な、想像を超える努力の勉強法がありました。
都内に住む愛さんの自宅は音楽バー。両親共にボーカリストで、音楽が身近な環境で育ったといいます。
横山ルリカ情報キャスター:
お邪魔します。いま愛さんは…?
愛さんの母:
今アメリカの先生のレッスンを受けている最中です。
横山情報キャスター:
アメリカの先生ですか?すごい!お邪魔しないよう覗かせていただきますね。
横山情報キャスター:
ピアノ弾かれてます。12歳の子の演奏ですよね。迫力がすごすぎてびっくりしてます。英語もペラペラでカッコいいです。
素人目にも圧倒される愛さんの演奏。プロの目から見たそのすごさはどこにあるのか、レッスン終わりに愛さんの先生に聞いてみました。
ステファン・カールソン氏:
彼女は音楽家として独創的な考えを持っています。この若さで我々が演奏している音楽が弾けて、理解もできている、彼女は天才だよ。
愛さんの才能が開花したキッカケは…
3歳でピアノを始めた愛さん。5歳の時にコンクールで優勝するなど、才能の片鱗を見せていました。
その才能がさらに開花したのは、4年前のコロナ禍がきっかけでした。
愛さん:
ピアノ弾く時間が本当に増えて、今までより上達するスピードが早くなってきたと感じて。その後に学校に戻れる状態になったんですけど、ここまできたからにはピアノをもっとやりたいと思って。
ピアノが学べる国立音楽院で本格的にレッスンを受け、ピアノ漬けの日々を送り、さらに腕を上げていった愛さん。
大きな転機となったのが、小学5年生の夏に音楽院の先生に勧められて参加した、アメリカ・バークリー音楽大学の体験入学でした。
愛さん:
バークリーのサマーキャンプにいった時に「入りたい」と思ったんですけど、高校卒業資格が必要ですと言われて、「そこだ」と思って勉強を12時間やって…。
愛さんはいったん、ピアノに費やしていた時間を全てオンライン学習に当て、最短で高校卒業の資格を取る道に突き進んだのです。
その勉強法は…
愛さん:
自分には単語が足りないと思ってノートに書きまくって勉強しました。何回も見直して何百回も繰り返して泣きながら勉強しました。
高校で学ぶ数学はレベルが高いため、獣医だった祖父にオンラインで教えてもらいました。
そんな地道な努力を続け、およそ2年で必要な規定単位をすべて取得。アメリカの高校卒業の資格を得たのです。
また、愛さんが夢を叶えるために欠かさないルーティンが、自分で作った計画表を毎日朝晩読みあげること。
愛さん:
「高校卒業資格を取得する」「20歳までに世界一のピアニストになる」「グラミー賞を受賞する」グラミー賞を取っている自分を想像しながら読むとモチベーションにもなるし、そのためだったら頑張ろうって気持ちになります。
ここまで頑張れたのには、家族の支えも…
愛さんの母:
世界一のピアニストになりたいっていうのは4~5歳くらいから言っていて、だったら自分で決めたことは実現させなさいと言いました。
愛さんの母:
やらないんだったらやめなさいと、練習しなさいより、だったらやめなさいと言った方が多いかもしれないです。
そして2024年1月、目指し続けたバークリー音楽大学を受験。自身が作曲した曲で試験に挑むと、演奏後…
愛さん:
「お母さん呼んできて、これ僕の名刺。写真撮っていい?」みたいな感じでめっちゃ盛り上がってくれて。
愛さんの母:
(写真の)面接官の方です。
愛さん:
私の2倍くらいの方で。
審査員をうならせる腕前で見事、合格を勝ち取りました。
さらに、愛さんの夢を応援するため、両親はあることを我慢しているといいます。
愛さん:
グラミー賞を取るまでに犠牲にしていることがあって、ゲームをすることなんです。
横山情報キャスター:
えっ!?
愛さん:
でも私が人生で1番うれしかったのは、お母さんは 甘いものを食べるのをやめて、お父さんはお酒を一切なくしました。
横山情報キャスター:
家族一丸となっているんですね。
(『めざまし8』 2024年8月27日放送より)
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