『うる星やつら』は、ダーリンこと高校生の主人公・諸星あたると、宇宙から舞い降りた鬼の美少女・ラムとのラブ・コメディです。
その『うる星やつら』が令和に復活するということで、『めざましテレビ』では初代あたるを演じた古川登志夫さん、初代ラムを演じた平野文さん、そして今回新しくあたるを演じる神谷浩史さん、ラムを演じる上坂すみれさんの4人に単独インタビュー!
前編に続き、今回は後編として当時のアフレコ秘話などアニメファン垂涎のインタビューを未公開部分を含めお届けします。
古川登志夫&平野文が令和版『うる星やつら』に参加!「感謝でいっぱい」
今なお第一線で活躍する漫画家、高橋留美子さんのデビュー作にして不朽の名作となった「うる星やつら」。
その中から選び抜かれた原作エピソードが全4クールに渡って完全新作としてテレビアニメ化され、第1期が“ノイタミナ”ほかにて放送中です。
今でも「ダーリン」って言っちゃう
――新作を見ていかがでした?
平野:(映像が)きれいでしたね。(ラムちゃんが)艶々してた。
古川:学園ラブコメ本来の形に戻っているようで、原点回帰って感じで新鮮でしたね。
平野:随所に原作への愛情がつまっていて、細かいところまで描いていると思うので、どこで止めても、どこで再生しても満足できると思う。
――当時、あたるを演じるうえで、心がけていたことはありましたか?
古川:ただ、夢中でしたね。他の人が皆さん上手い。スタジオで必死でしたね。
神谷:むちゃくちゃな役じゃないですか、あたるって。あんな主人公像って今までなかったですよね、女好きでいい加減で。どうあれを具現化していったのかなと。
古川:あんな役をやったことないし、自分の中にないし。
平野:ただ4年半ずっと一緒にいると、「あのあたるの声が、登志夫ちゃんだから好きだったんだ」っていうのはある。あの声だからこういう動きがあって、あの表情を描いてくれたんだなって思う。古川さんの慈悲深さがあたるに根付いてる。
神谷:まさにおっしゃる通りで、あの声だから成立しているんですよ。あんなふうに根がいい加減で許せないことをいっぱいやっているのに、なぜか許せちゃうというか、愛せちゃう。
平野:だからラムちゃんがついていっちゃうのよ。追えば逃げるのをわかっているんだけど、追いかけちゃうのよ。
上坂:さっき(平野さんが)「ダーリン」って呼ぶのを聞いてドキッとしちゃいました。
古川:スタジオで会うと、平野さんのあいさつがそれ(ダーリン)だった。「古川さん」とか言わないの。
平野:4年半もずっとやってたでしょ。だから、今でも会うと「ダーリン」って言っちゃう。(当時は)スタジオでの一体感はすごくありましたね。例えば古川さんがリハーサルで面白いことを言うと、本番だとそれ以上の面白い言い方をするの。それで収録が終わると周りの人が「上手いな~、さすがだな~」って。私は『うる星やつら』がデビューで一番新人だから、みなさんが面白いことをやると、こっちはファンの気持ちになっちゃって笑いを堪えるのが大変なわけ。
神谷:どっちが悪いかですよね。台本に無いことを言う人か、笑っちゃう人か…。
古川:笑っちゃう人が悪いに決まってるじゃない!
上坂:楽しそう~。
平野:『うる星やつら』っていろんなキャラクターが出るでしょ。台本には書いてないキャラクターも出ていて、そうすると声優が「これやる」って。メインキャストはもちろん決まってるけど、小さい役は声優が自分たちで決めてましたね。
神谷:台本上にはセリフの表記はあるんですか?
平野:ないないない。
古川:ディレクターも「(声優が)決めてくれ」ってね。
上坂:すごーい!
平野:私たちは事前にDVDとかをもらわなかったのね。当日にその場で映像を見て、演技プランを考えて、作画に対して挑戦するみたいなところがあるの。そうすると次は作画の人が、例えば古川さんならこんなことまでやってくれるだろうって感じで描いてくるから、作画の人と我々が競い合って、作品の質が上がっていった気がする。
神谷:なるほどね~。
「だっちゃ」の演技指導は一切ナシ
――ラムちゃんのセリフ「だっちゃ」は、当時、レクチャーなどありましたか?
平野:全然、何にも。オーディションの時、当時の音響監督がセリフを読み終わった時に「アニメの経験はありますか?」って言うから「初めてです。ただ子役の時に自分のロケ映像にアフレコをした経験はあります」って言ったら「じゃ、2、3回で慣れますね」って言ってくださって…。
古川:でも、その音響監督は当時「ラム役はすぐに決まった」って言ってましたよ。その時に「なんで文さんに決まったんですか?」って聞いたんです。そしたら「『だっちゃ』って言った後に『アハ』って笑った」って言っていた。
上坂:かわいい!
古川:それは台本に書いてない。「その『アハ』がかわいかった。それで決まった」って言ってましたよ。
神谷:それ、覚えてます?
平野:覚えてます。だって映像がすごくかわいい顔だったから、「だっちゃ」の後に笑ったのを覚えてます。
神谷:へ~。何で決まるか分からないもんだな~。我々がオーディションを受ける時、「過去作のことは気にしないでくれ」って言われたんですよ。でも「うちは、〇〇だっちゃ」って当時のイントネーションで言わないとやっぱりラムにならない。結局、過去作を意識しないとオーディションに受からないだろうと。だから矛盾したことを言われたなと思った。
上坂:気にしないでって無理ですよね。
神谷:刷り込まれてますよね、しゃべり方とかリズムとか。
上坂:あんなセクシーな恰好をしてあんな誘惑をしてたら、もっとセンシティブなキャラになってもおかしくないのに、ラムちゃんって上品でかわいいなって高校生の時に見て思ったので、平野さんのお人柄の上品さが好きでした。
――初代の声に寄せたいと思いますか?
神谷:思ってます、そりゃ思ってますよ。僕は古川登志夫になりたいですから。でもなれないというジレンマを抱えながら、僕という楽器を通じて頑張ってアプローチしているつもりですけど。
上坂:平野さんの声は唯一無二なんで、マネをしようと思ったところで底が知れてしまうというのがありまして。平野さんの声になりたい!どうしたらいいんだろうって、平野さんの素でしゃべっている声とかを聞いて、それでちょっとずつラムちゃんの魅力を研究したっていうのがありましたね。それで宙に浮いた感じというか、ふわっとしているあの感じがステキだなとか、どうしたら出せるかなって。ラムちゃんをやっている平野さんの声、普通のフリートークをしている平野さんのお声を総合的に聞いて、私なりのラムちゃんの声の可愛らしさっていうのを考えてやっています。
――新キャストのお二人にエールを送るとしたら…?
古川:まず演技的にうまい二人だっていうのは分かっているんだけども、それよりもこの二人の人気ってすごいんですよね。僕が言うことじゃないんですけど本当にすごくて、ツイッターをやっているとビックリしますよね。浩史のことをツイッターに書くと、フォロワーがブワッと増えるんですよ。今日だってそうですけど、大人気のお二人にお会いできるなって気分で来ましたからね。だから何の問題もないと思いますよ。好き勝手にやっていい作品だって感じはしますよ。自分が思うようにキャラクターを作られたらいいんじゃないですかね。
平野:4人でこんな話ができると思っていなかったので、夢みたいでふわふわしちゃって。で、いろんなお話を聞いていると、これが積み重なって自信がみなぎるるような佇まいになっているんだろうなって思うので、とても安心でしかも楽しみ。
古川:二人とも謙虚な感じがしますね。浩史なんか見た目と違ってナイーブだなと、そこが好きなんですよね。
――最後に『うる星やつら』の魅力を教えてください。
平野:高橋留美子先生ってお会いするたびに思うんですけど、とても品位のある方なんですよ。 それが原作にも出ていると思うんですよね。「うる星やつら」の一番の魅力って品があることかなって思ってるんです。新しい『うる星やつら』を見て、いっぱい発見があると思うので、その中の一つに“品があるってこういうことかな”って少し感じてくれたら留美子先生も喜ぶかなって思いました。
古川:なんでもありの世界観と、誰でも体験している高校時代の原風景。まさに誰もが知っている世界観がウケるんだと思いますね。昔から見ている方も、新作から見る方も両方楽しめると思う。
上坂:大人になってもあの素敵なビリビリが忘れられなくて、魅力は語りつくせないですけど、とにかく衝撃的で、そしてそれが心地よいという本当に異色の作品だと思います。
神谷:まず高橋留美子先生の原作の魅力が一番大きいと思います。それがアニメーションになることによって、80年代を代表するカルチャーとして世界にまで発信され、ラムちゃんに人生を狂わされたという人がどれだけいるかっていうことですよね。
それがまた毎週新作エピソードとしてみなさんにお届けできる時間が生まれる。新しい祭りが始まるなって実感してるんですよね。
この新しいラムちゃんによって、人生を狂わされる人が世界中に現れるんじゃないかと思ってるんですけど、祭りは参加しないと損じゃないですか。そんな新しい祭りがまた始まった、その祭りの語り部がいっぱい増えて、この祭りが終わった時に語り継いでくれたらうれしいなって思っているので、ぜひみなさんも祭りに参加して語り部になってくれたらなって思っています。
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