定信の悪行に気づけなかったことを倫子が悔いていると、大奥で火の手が上がる。
お知保が避難を促しに来るが、倫子はこのまま家治のもとに行くと断った。すると、倫子が逃げぬのなら自分もともにするとお知保が言い出す。そこに、城から去ったはずのお品が現れた。家治が亡くなったことを知ったお品は、どうしても倫子に伝えたいことがあると戻って来たのだ。
お品は、家治が家臣たちに嘘をついたと話し始めた。なんと、貞次郎は生きていると言う。家治は貞次郎を倫子、お知保、お品の3人で、三つ葉葵のように育ててほしいと願っていた。
この話を聞いて、倫子はお知保、お品とともに火の手から逃れた。
一方、逃げ惑う女中たちの中に、松島は田沼の姿を見る。城に火を放ったのは、国を思いながらも方向を誤り、今際の家治に国難を託されたが、定信に追われたことで全てを失った田沼の仕業だった。
燃え盛る炎の中、家治の部屋に行った田沼は、切腹して絶命する。
それから、倫子はお品、お知保、そして、御三家・一橋家の子として豊千代と改名した貞次郎と暮らしていた。
だが、倫子はこの先どうすれば良いかと悩む。そんな時、胎動を感じる倫子。家治の忘れ形見を宿していたのだ。
大奥が再建され、倫子たちが戻ると、そこには再び倫子の付き人となったお品の姿も。大御台となった倫子は、女中たちにこの先何があっても、自分が守ると宣言した。