桂由美さんの原点「人を幸せにしたい」

現在では、9割以上の花嫁がウェディングドレスを着用。桂さんが、日本のブライダルの風景を一変させました。

そんな桂さんのウェディングデザイナーとして原点は、幼いころの経験にあったといいます。

宮智泉氏:
桂さんの原体験で戦争があって、彼女はすごい“軍国少女”だったんですけど、それが終戦で変わり果てた人とか、別の様子を見て絶望して、それから何か美しいものに対して、彼女自身の“渇望感”というのが、だんだん「美しいもの作りたい」とか「人を幸せにしたい」というふうな方向にずっといったと思うんですね。その一つがウェディングドレス。

 1930年、東京・小岩に生まれた桂さん。
日本が戦争へと突き進む激動の時代に幼少期を過ごしました。

桂由美さん:
「シンデレラ」とか「人魚姫」とかおとぎ話の中に生きているという感じでしたから、日本もそういう国でありたいという気持ちはあった。
最後は日本が勝つと思っていましたよね。天皇陛下のお言葉は一番ショックでしたよね。
絶望という感じ。今まで張り切ってやってきたのに全部無になると…。

 愛国心が強かったという、桂さん。終戦と共に、“ある思い”が生まれたといいます。

桂由美さん:
私一つだけ褒めてもらっていいこと思うことは今の話なのね、「世のため人のため」といつも思っているでしょう。私の仕事を喜んでくれる人がずっといる限り私は辞めないし、続けられる。

国のためでなく「世のため人のため」。

喜ぶ人の顔を見るために、第一人者としてブライダルの道を切り開いてきたのです。