<芳根京子 インタビュー>
――前々作(2022年5月放送)、前作(2023年2・3月放送)に続き、本シリーズ3度目の“語り”です。
続編の収録があると連絡をいただく度に、「そうか…」と思います。レギナちゃんもマトヴェイくんも大きくなって、成長した姿が見られるのはうれしいですが、やっぱり時間が経てば経つほど、みんな思いはどんどん複雑になっていくと思いますし…。「この物語はどこで終わるのだろう」と、いつも思ってしまいます。
子どもたちは日本になじむのが早くて、それは喜ばしいことではありますが、その分、故国・ウクライナへの思いがある母・マーヤさんは複雑で。マーヤさんの気持ちも痛いほど伝わってきます。
日本で笑って過ごしている姿を見られるのはうれしいですが、 戦争が終わった後にどこでどう過ごしているか、どんな未来になるか、それもわからないと思います。回を重ねるごとに、本当にいろいろな感情が湧いてきます。
――今回、印象に残ったシーンはありますか?
アナスタシアさんの夫・和真さんの髪形が丸刈りになっていたことに驚きました!そういうちょっとした変化にも、時間の流れを感じます。
あとはやっぱり、アナスタシアさんが念願だった日本の大学に合格したのは、私も本当にうれしかったです。前作で、いろいろな葛藤を抱えながら受験勉強をしていたアナスタシアさんを見ていたので、本当に良かったです。
でも、アナスタシアさんは複雑な思いもあるのかなと思います。いま日本で、家族みんなで暮らせているのは幸せなことかもしれないけれど、(戦争前から)願っていた生活ではないと思いますし…。
同じ家族でも、一人一人の幸せの価値観はきっと違うでしょうし、それぞれ違う葛藤を抱えて生きているのだと思います。でもとにかく、どんな形でも、皆さんが幸せでいられることを本当に願います。
――マーヤさんは、ウクライナに残してきた兄と義母が体調を崩したと知り、1人で一時帰国。マーヤさんの一時帰国は2度目ですが、空港でレギナちゃんが健気に手を振る一方、マトヴェイくんは号泣していました。
戦火から帰ってこられる保証がないわけですよね。それは想像がつかないほどつらいし、マトヴェイくんも成長して、たぶん前回の一時帰国のときより状況を理解していると思いますし…それもまた苦しいです。
こういうつらい続編は早く終わってほしいなと思います。でも、これから先も見守っていたいです、この家族を。できるなら、戦争が終わってみんなが平和に笑顔で過ごせるようになっても、追い続けてほしいです。
――ナレーションを読むにあたり、前回・前々回と比べて感じた変化はありますか?
子どもたちの成長を見て、不意に「そうか、私も同じだけ年をとっているんだな…」と感じました。「3度目の春」と聞くと、なおさら。自分のこの2年間を振り返ると、どれだけ長い時間が経ったのかより実感します。
――2年以上この家族を見守ってきたことで、世界各地で起こる紛争のニュースに対して、見方は変わりましたか?
マーヤさんたちのようにつらい思いをしている人がいる、ということをわかった上でニュースを見ると、より現実的に感じるので、苦しい気持ちになります。他人事ではなく、本当に早く戦争が終わってほしいと願います。
――最後に、視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
マーヤさん一家が日本へ来て3度目の春を迎えたということで、やはり時間が経つことで起きること、おさまること…いろいろある、このリアルを知っていただきたいです。ぜひご覧ください。
<芳根京子 “語り”の一部を先行公開>
<予告動画>
YouTube「FUJITV GLOBAL CHANNEL」で、『ザ・ノンフィクション』の予告動画を配信中!5月5日(日)14時~「たどりついた家族3~母の願い 3度目の春~」予告。