『ハムレット』は現代に通じる“すれ違いドラマ”の原点
――本作への出演が決まった際、どんな気持ちでしたか?
私は、舞台経験は少ないのですが、演出が森新太郎さんで、吉田羊さんがハムレットを演じられると聞いて、とても面白そうだなと好奇心が掻き立てられ、「挑戦してみたい!」と思いました。
シェイクスピアの作品で、私が最初に知ったお話が『ハムレット』だったこともあり、大きなご縁を感じました。いつかシェイクスピア作品をやってみたいと思っていましたが、まさか自分が出られるとは想像もしていなかったので驚きました。
――『ハムレット』への印象を聞かせてください。
登場人物がよかれと思って選択したことが、どんどんすれ違って連鎖していく、究極の“すれ違いドラマ”だと思います。この作品が原点となって、長い歴史のなかで“すれ違いドラマ”が数多く作られてきたのではないかと思えるほど、影響力のある作品だという印象です。
復讐劇ではありますが、負の感情は必ずしもネガティブなものではないのではと、考えさせられるような物語でもあると思います。
――飯豊さん演じるオフィーリアへの印象や、演じるにあたり考えていることなどあれば教えてください。
ハムレットは父が殺された真相を探るため、あえて狂人のふりをして周囲を油断させます。
オフィーリアは恋人・ハムレットを見て本当に狂ったと思い、 そのショックから自身も狂人になってしまう。愛する人の影響をものすごく受けてしまう、やさしい人物なので、そういう部分は繊細に汲み取っていきたいと考えています。
お稽古では、最初の本読みに1週間ほど時間をかけてセリフ1つ1つの意味をしっかり確認しながら読み込めたので、私にとってはありがたかったです。
シェイクスピア作品の魅力は、読み込むうちにどんどん解釈が変わるところだと思います。羊さんも、まずは率先してご自身が考えてきたお芝居を演じられて、森さんから「こうしてほしい」とお話があったら、すぐに切り替えて応えられていて。
可能性を探りながら作っていくので、皆さんのお芝居もどんどん変わっていきます。その姿を見て、「まずは自分の考えてきたお芝居を試してみていいんだ」と思えたことが、私にとってはすごく大きかったです。臆せずいろいろなお芝居を試せるお稽古の時間が、充実していてとても楽しいです。