啓介が同乗し、順太を北新宿救命救急センターへ搬送した“まごころ”の面々は、房江の処置に取りかかる。
房江の心境を考えて、着替えてメイクを落とすように伝えるヨウコと享だったが、堀井はもう遅いと言い、ありのままの姿を房江に見せながら手術の準備を進める。
自身の怪我よりも、女性として働く息子の姿に驚きを隠せない房江。“お互い”に受け入れないといけないと伝える堀井。そして、堀井の口から房江が認知症を患っていることを聞かされるヨウコと享。
頭も良く、いつも元気でハキハキしていた母親だったからこそ、その現実をなかなか受け入れることができなかったと胸の内を語った。
高校を卒業し、看護学校に入学する直前に、幼い頃から感じていた違和感を初めて両親に告白したという堀井。
頭の固い父・英輝(野添義弘)は聞く耳を持たず、着たい服を着て、好きなときにお化粧することのどこがいけないのかと言い返すと、英輝は「男なんだよ!お前は!」と怒鳴りながら堀井を叱責したという。
唯一、房江だけが「どんなことがあってもお前の見方だよ」と自分のために泣いてくれたこと語る。
堀井は男の子として生まれてきたのに、こんな息子になってしまって、房江の気持ちを考えると本当は悲しかったんじゃないかとヨウコと享に伝えた。