──医師役は初とのことですが、実際に演じて感じていることを聞かせてください。

医療用語や手技にはまだ苦労しています。でも、新鮮な感覚を現場で味わえることは、「役者をやっていてよかった」と思う瞬間にもつながるので、この挑戦が楽しいです。

──スクラブ(医療着)の着心地はいかがですか?

衣装合わせでスクラブしか着なかったので、あんなに早く終わる衣装合わせも初めてでした(笑)。本当にいろいろなカラーがあってテンションが上がっていたのですが、最初に着たのが劇中で着ているスクラブだったんです。

僕のなかで衣装やヘアメイクは役をつくるうえで重要で、このスクラブを着た瞬間に宮沢がストンと落ちてくる感覚がありました。何より、若干色味は違いますが進藤先生と同じ青が着られるということでテンションが上がりましたね。

木戸大聖 『救命病棟24時』で演じる医師・宮沢は「努力家なところが魅力」

──演じる専攻医・宮沢の魅力を聞かせてください。

医者になりたいという思いが強く、努力家なところが、好きな一面です。

母子家庭で育ってきて、「家庭環境は関係ない」と証明したいという彼のプライドもありますし、そのために何よりも勉強に時間を割いています。自信過剰な部分がありますが、それは彼が努力してきたうえでの自信ですし、魅力ですね。

──その宮沢を表現するうえで、心がけていることはありますか?

宮沢はよく縫合の練習をしているのですが、僕も宮沢のように、現場以外の時間でどれくらい準備ができるかが大事だと思っています。プライベートでも、宮沢のことを考える時間をどれだけ増やせるか、ということは常に考えています。

──宮沢とご自身の似ているところ、似ていないところを聞かせてください。

僕自身と近しいキャラクターではないかな、と思います。宮沢は一匹狼で、周りとの協調性があまりないので。でも唯一、努力する部分は似ているかもしれません。

宮沢が今、専攻医になれているのは、人より時間をかけて勉強して、経験をたくさん積んできたからこそ。僕自身も天性の何かがあるわけではなくて、人より数をこなして力にしていくタイプなので、そこは宮沢と似ていると思います。

──先ほど「手技に苦労している」という話もありましたが、どういった苦労があるのでしょうか?

縫合の練習で手元を動かしながらセリフのやり取りをするのが難しいですね。手元に意識がなくてもできるようにならなきゃいけないと思い、撮影が始まった今でも、家でテレビを見ながら、セリフを覚えながら、縫合の練習をしています。

──手先が器用でないとできないことですね。

その通りなんです。しかも、現場では「本番」と言われた瞬間に手汗が一気に出てきて糸が滑っちゃいますし(笑)、手袋をつけてやるかどうかで手触りが全然違うので、大変ですね。

──患者役の方に施術をするシーンの撮影などで苦労はないですか?

心臓マッサージのシーンが難しいです。患者さんの胸が映らないカットではダミーを使って撮影をするのですが、広い画のカットでは患者さんの胸にちゃんと手を当てなければいけません。力を入れずに“力を入れている風”にしなければいけないのが大変です。

あと、松嶋さんが「心臓マッサージのリズムでセリフを言いがちになる」と、おっしゃっていました。それは実感しています。難しいですね。