真飛聖さんが、宝塚歌劇団を退団してからの苦労や思いを明かしました。
元宝塚歌劇団花組トップスターで、2011年の退団後は舞台、映画、ドラマで多くの話題作に出演している真飛さん。主な出演作に、映画『レンタル・ファミリー』(2026年)、ドラマ『身代金は誘拐です』(2026年/読売テレビ)、舞台『多重露光』(2023年)などがあります。
そんな真飛さんが、舞台『ガールズ&ボーイズ』で一人芝居に初挑戦します。増岡裕子さんとのWキャストで、原作はイギリスの劇作家デニス・ケリー氏。ある一人の女性の人生を追いながら、愛、結婚、仕事、そして出会いと喪失を描き、現代社会に潜むさまざまな歪みを浮き彫りにしていきます。
真飛さんに、宝塚退団から15年を思い返して感じること、映像の世界に飛び込んで苦労したことや当時の思い、2026年3月をもって卒業した『ぽかぽか』の感想を聞きました(前中後編の中編)。
真飛聖「本名の、女性の自分がいるはずなのに」男役から転身の苦労
――今年は宝塚退団から15年ですが、振り返っていかがですか?
15年も経ったんだ!という気持ちです。去年開催した芸能生活30周年ライブでは、すべて宝塚の楽曲でお送りしたのですが、宝塚の素晴らしさや唯一無二の世界観、あそこで育ったという“財産”を改めて確認できました。辞めても、何年経っても、私は宝塚が好きですし、「あそこに真飛が存在してたことは間違いじゃなかったんだ」と思えました。
ただ、いま宝塚を観に行くと「私、本当にこれやってたのかな?」って思うんです。あんなに速い衣装替えや、舞台袖へ消えてすぐ舞台下から登場する“瞬間移動”みたいなことやってたのかな?って。階段だって今じゃもう膝が痛いですし、あまり走れませんし(笑)。でも、あそこにいたことは幸せだったなと改めて感じます。
――退団後は舞台のみならず、ドラマや映画にも出演。大変だったことはありますか?
退団して1年後ぐらいに、草彅剛さん主演の『37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜』(2012年/カンテレ・フジテレビ系)で、初めて連ドラにレギュラー出演させていただきました。
もともと私はテレビが大好きで、宝塚時代のリフレッシュ法もテレビを見ることでした。だから、好きなことに挑戦してみたいという気持ちで飛び込みましたが、舞台と映像ではお芝居の作り方が全然違うので難しかったですね。何も分からないけれど、好きだから諦めないで続けてきました。
でも、私は宝塚では男役で、20年近く“男性”を研究してきたので、当時は女性の所作一つにしても分からなくて。「女性ってこういうとき、どう動くんだっけ?」って。本名の、女性の自分がいるはずなのに。そこはすごく苦労しましたし、何なら今でもちょっと男っぽくなっちゃいます。
当時は“宝塚や男役の匂い”をいかに消せるか、というのが大きな目標でした。もちろん、宝塚時代そのものを消しはしないけれど、「もうちょっと自然にできたらいいのにな」という思いはありましたね。
