<北村匠海 コメント>
――本作の出演が決まったときは、どう思いましたか?
役者人生の中で、妻夫木聡さん、長谷川博己さん、寺尾聰さんという、自分にとって「先生」と呼べる3人の方がいます。
映画『ブタがいた教室』(2008年)のときは、小学校4年生。『鈴木先生』(2011年/テレビ東京、2013年映画公開)のときは、中学1年生から2年生にかけて。『仰げば尊し』(2016年/TBS)のときは、18歳でした。記憶や思い出、芝居との向き合い方など、僕自身のターニングポイントと捉えています。
教師役はいつかやってみたいと思っていて、自分の中でとっておいた役。妻夫木(聡)さんや長谷川(博己)さんや寺尾(聰)さんのように、教師役を演じる日が自分にも必ずくると信じて、役者を続けてきました。
そういったなかで「教師役でお願いしたい」と声をかけてくださって。僕にとって、しかるべきタイミングがきたのだ、とお引き受けしました。そこから、どういう教育理念に賛同するのか、どういう話にするのかなど、話し合いを重ねていくなかで、本作に出会って。
新米教師という僕自身にぴったりな役ですし、実話をベースに描かれるということで、いろんな著書を読ませていただいて「ぜひ、やらせてください」とお願いしました。
――北村さんにとって学園ドラマとは?
芝居を楽しめる場所。というのも、寺尾さんのお言葉をお借りすると、エンドロールに今までの芸歴、やってきた作品が載るわけではなく、全員が同じスタートラインに立っている。物語の中で中心となる人物はいるけれど、自分がどう輝くかは自分次第。そういうことを考えられる場所で、試せるし、失敗したっていい。僕にとっては、長期的な稽古場みたいな存在でした。
振り返れば、そういう時間をともにした仲間たちが、僕にはたくさんいるんです。仲間探しの場所でもあり、ただ、決してなれ合う場所でもない。役者としての自我を芽生えさせてくれた場所で、お芝居の楽しさを教えてくれました。
――生徒役のみなさんと楽しみしていることはありますか?
僕は、ずっと芝居の話をしていたいです。年齢差があまりないので、僕が前に立っているのが僕自身も不思議に感じる瞬間がきっとあるだろうなと思います。生徒役のみなさんも、役者として得られた経験がある方たちなので、一緒になって作品を考える、相談というより一緒に考えられる関係性でいたいです。
朝野という役も、そういう先生だと捉えていて。生徒の前に立ってはいるけれども、みんなを見つめて見守る、にしては力不足な新米教師ですが、一緒に考えて一緒に歩みを進めていけたらなと思います。生徒役のみなさんと頑張ってコミュニケーションをとっていきたいですし、今からすごく楽しみです。
地上波連続ドラマ初主演も「肩肘はる必要はないかな」
――地上波連続ドラマ初主演となります。
ドラマを背負うというところに関しては、自分がどういう感情になっていくのか進んでみなければわからないですが、だからといって肩肘はる必要はないかなと思っています。朝野という役に、そのまま現場でいられたら、と。
映画などで主演をやらせていただくときも、主演だから、とはあまり考えないようにしています。俳優も俳優部というひとつのセクションの1人という認識なので、みんなで一緒に考えて、みんなで一緒に抱えて、みんなで一緒に背負って、やっていきたいです。
とはいえ、主演という立ち位置なので、先頭には絶対僕が立って、全員と手をつないで進んでいきたいと思います。学園ものは絶対大変です(笑)。一筋縄ではいかない瞬間もたくさんあると思うのですが、そこも含めて楽しみたいです。
このドラマは、高校生たちが作ったサバ缶を宇宙食に成すことができた実話をベースに描いています。でも何を成すかということよりも、きっとその過程にすごく意味がある。だから先にゴールを決めずに、みんなで作っていけたらと思います。
――原案、台本を読んだ印象は?
新鮮に感じたのは、長い歳月の軌跡を描いているところです。僕が今まで生徒役として出演した学園ものは、1クラスで準備してきました。ドッジボールをしたり合宿をしたり、本当にリアルな学校生活を送って、そのクラスメートで撮影以外も何ヵ月も過ごすということが多かった。
今回は、クラスも時代も変わっていくので、短い期間で生徒たちとコミュニケーションをどうとっていくか…きっと僕自身にかかってきますね…大変だ(笑)。たくさんの生徒役の方と出会える機会になりそうなので、楽しみたいと思います。
――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
物語としては、宇宙規模の壮大なストーリーですが、それが実話であるという確かな説得力を持っているドラマです。そこに大小問わず希望や挫折、いろんなものがちりばめてられていて、日常は素朴に進んでいく。視聴者の皆様にも、僕らと一緒に夢を追っていただけたらうれしいです。ご覧いただいた方が希望の光に照らされてほしいなと思いますし、そんなドラマになれるよう頑張ります。
