中学の一年先輩の智子さんは、明朗快活でバイタリティにあふれる女性でありながら、人前で自身の内面を明かさない一面もあるのだそう。だからこそ、本に収録された智子さんのインタビューは、はなわさんにとって発見があったようです。
妻が語った“はなわのいいところ”に「驚いた(笑)」
――本書には智子さんのインタビューも収録されています。はなわさんをどう見ているかということがよくわかる内容ですが、読んでいかがでしたか?
読みまして…いや、うれしかったですね。いいこと言うな、と思いました。
彼女は、本当に純粋で、嘘がつけない人なんですが、一方で、自分の心情や本音をあまり口に出さないんです。そこを今回、このインタビューでいろいろ知ることができました。
――はなわさんのいいところとして、温和で「怒らない」、「ありがとう」や「おいしい」を言ってくれるなど、ありました。
ちゃんとそういうところを感じながら接してくれていたんだな、と思いました。絶対に気づいていないと思っていたので、驚きでした(笑)。うれしいですよね。だから、より感謝の気持ちが深まりました。
だけど、この間、『パートナー・オブ・ザ・イヤー』の授賞式の日には、妻の準備が遅くて、一瞬、険悪になったんです。そういう瞬間的なことは、お互いに「何やってんだよ」とか「もう!」とか言い合いますよ。
それこそ本のインタビューでも、妻が夫婦円満の秘訣として「(感情を)ため込まない」と答えていましたが、本当にそうで。ちょっとしたことこそ、何でも言い合うようにしています。
――智子さんは料理や家事が得意で、3人の子どもたちそれぞれに食べたいものを聞いて調理するというエピソードも書かれていますが、周りから驚かれることも多いのでは?
本当に3人からリクエストを聞いて、それぞれ違うものを作っていました。お店じゃないんだから、と思いますよね。普通は、「これ食え」でしょう。僕には一切特別扱いはしてくれないですけど(笑)。
子どもたちが「おいしい」と言って食べてくれるのがうれしいんでしょうね。彼女のお母さんは働きながら女手ひとつで子育てをしていて、自分が好きなものを作ってもらうという経験がなかったみたいで。だから、それをしてあげたいっていう思いからなんだと思います。
基本、今もそうですよ。この間も、ガパオライスが食べたいとリクエストがあって、「それじゃあ鶏肉がないね」とすぐに買いに行っていました。長男は結婚して家を出ていますけど、弟たちは、それがあたりまえじゃないってことをどこかで学ばないといけないですよね。
はなわ家の3人兄弟は、柔道に打ち込んでいたこともあり、消費する米は月に40キロ、柔道着などの洗濯のための1日に5回洗濯機を回していた、などという豪快なエピソードも本書には収録されています。
