宝塚歌劇団の元スターに、輝く秘訣やこだわりを語ってもらう「宝塚OG劇場」。第16回は、星風まどか(ほしかぜ・まどか)さんが登場。
宝塚歌劇団の宙組と花組のトップ娘役を務め、2024年5月に退団した星風さん。退団後も『ニュージーズ』(2024年)、『1789 -バスティーユの恋人たち-』(2025年)など舞台を中心に活躍しています。そんな星風さんが、ミュージカル『マリー・キュリー』にてWキャストで主演を務めます。

本作は“キュリー夫人”として知られ、ノーベル賞を二度受賞した科学者、マリー・キュリーの生涯を、歴史的事実とフィクションを織り交ぜて描いた韓国発のミュージカル。2020年の韓国初演を経て2023年に日本でも上演され、繊細な描写と楽曲が反響を呼びました。
昆夏美さんとWキャストでマリー・キュリー役に挑む星風さんにインタビュー。本作への意気込みや、マリーに対しての印象などを聞きました。また、タカラジェンヌOGといえば、オシャレで個性的なファッションも魅力のひとつ。そこで、私服から“こだわりの一着”も紹介してもらいました(前後編の前編)。
“雲の上の存在”先輩・愛希れいかのあたたかい言葉に感激!
――『マリー・キュリー』の主演に決まった際は、どんな気持ちでしたか?
2023年の日本初演は宝塚時代の上級生・愛希れいかさんがマリーを演じられて、素晴らしい作品だと話題になりました。今回Wキャストの昆さんも、長年ミュージカル界を引っ張っていらっしゃる偉大な先輩なので、私に務まるのかと、すべてがプレッシャーでした。
でも、今までに演じたことがないようなお役ですし、大きな挑戦になることは間違いないと感じて。すごくありがたいお話をいただきましたし、愛希さんや初演のみなさんが大成功をおさめた話題作を引き継ぐということで、心して努めたいと思いました。

――愛希さんと、本作について何か話しましたか?
私が『1789 -バスティーユの恋人たち-』に出ていたとき、愛希さんがお忙しい合間を縫って観に来てくださったんです。その時「マリーはとにかく大変な役だけど、何かあったらいつでも連絡して」と言ってくださって。あたたかいお言葉をいただいて、頑張らなければ!と身が引き締まる思いでした。
愛希さんは、私の宝塚初舞台公演のトップ娘役さんだったので、もう雲の上の存在です。そんな尊い上級生の愛希さんから、退団した今、役者同士としてお言葉をいただけるなんて、本当にありがたいです。改めて、愛希さんのお人柄に感謝しています。