<山崎怜奈 コメント>

――収録はいかがでしたか?

見ていて苦しくなる瞬間も多々あったんですけれど、目をそらさずに、過去の現実に向き合い続ける覚悟みたいなものが必要だった、そんな収録だったなと思います。

――一番印象に残ったのは?

選び難いのですが、一番は1960年代の、戦争が終わってまだ15年から20年くらいしかたってないときに、その当時の若者に街録のインタビューで「8月15日って何の日だか知っていますか?」というふうに聞いたときに、きょとんとしていたあの姿。

今の世代の若者が、とかよく語られがちですけれど、戦争が終戦したもう本当にすぐのころでも、実際に体験した人と、そうでない人とでは、認識が大きく違ったんだなぁというのを、過去の映像を見て結構、驚きましたね。

戦争の悲惨さとか、被爆地、現地の映像はよく目にしていましたけれど、終戦して15年、20年くらいたったときの街録インタビューの様子というのは、目にすることが今までなかったので、当時の空気感というのを見て言葉が出なくなりました。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

アメリカには平和の日というのがなくて、日本は原爆について考える節目の日や終戦の日があって。そういう日本だからこそ、このタイミングで改めて過去に立ち返って、しっかり濃密に、あらゆる角度から加害と被害のどちらの立場からも戦争のことをまとめている番組なので、これを機に考える、そのひとつの材料として受け取っていただけたらうれしいなと思います。