──主演の藤原丈一郎さんとは初共演ですが、印象を聞かせてください。
同い年ですが藤原さんのほうが先輩ですし、「どうしようかな」と思い、最初はかしこまってお話をしていました。途中で「同い年の敬語は変やろ」と声をかけてくださって、それ以降は気軽にお話ができるようになって、うれしかったです。
現場での藤原さんは分け隔てなく、いろいろなスタッフさんやキャストの皆さんとお話をされて、盛り上げてくださっていた印象です。お芝居では、すごくエネルギーをぶつけてくださり、セリフ合わせもたくさん付き合ってくださって、本当にステキな座長でした。

菅井友香「そういう表現もあるのか」監督からのリクエストで“発見”
──蒼沢夏凜は場所やモノの危険度を“色”で判別できる能力を持っています。演じるうえで意識したことや難しいと感じたことはありますか?
夏凜の能力は、直接そのものが見えるわけではなく、違和感があるとモヤがかかって見えるというものなので、自分のなかで“色”がどう見えているのかということをしっかりイメージして、監督と相談しながら演じました。見えないものをイメージするというのは難しかったですが、楽しかったです。
あと、夏凜は手や足が出てしまう人で。それは実際の私とは違う部分だったので、演じがいがあるなと思うのと同時に、手や足を出したり、舌打ちをしたりすることが新鮮で「ちょっと爽快だな」という発見がありました(笑)。

──夏凜役について、監督からリクエストされたことはありますか?
夏凜は「こんな力欲しくなかった」と、自分の能力に関してマイナスの感情を持っていて。そう思うきっかけになった過去もしっかり描かれているので、その夏凜の思いは監督と相談しながら演じました。
あと夏凜はツンデレなのですが、気持ちの動く瞬間に“デレ”が出ると思いきや、「そういうときにキレちゃう」と監督からアドバイスをいただいて。「そういう表現もあるのか」と発見でした。
きっと夏凜の魅力を受け取ってもらえるシーンにもなっているので、注目していただけたらうれしいです。

撮影:河井彩美
ヘアメイク:花岡恵
スタイリスト:TOCO