──ヤン・チョン以外の印象に残っているシーンはありますか?

旧魂電(CV:緑川光)

旧魂電(CV:緑川光)周りが印象に残っています。直接のやり取りはほとんどないので本当のところはわかりませんが、旧魂電も若い頃はヤン・チョンのような思いがあったと思うんです。

きっと前向きな、少しでも人のためになりたいとか、笑顔を見たいとか、そういうポジティブな思いがあったはずで。そうじゃなければ、あんなトップヒーローにはなれていないですよね。それだけのエネルギーを打算だけでは生み出せないと思うんです。ポジティブな思いがあって、それがだんだん立場や権威などに飲み込まれてしまったんじゃないかな、と。

自分自身の肉体の衰えもあったかもしれない。だから、旧魂電も悪人じゃないと思うんですよね。将来、ヤン・チョンが旧魂電になって、次の新魂電にぶっ飛ばされてもおかしくない。そうやって繰り返していくのかな、と想像させるような3話でした。

【リレー企画:山寺宏一さんにヒーローネームをつけてください!】

『TO BE HERO X』に登場するヒーローを演じている豪華声優10人にリレーインタビュー。
今回はヒーローランキングNo.9の魂電を演じる島﨑さんに、ヒーローランキングNo.8のトラを演じている山寺宏一さんの“ヒーローネーム”を命名してもらいました。

“ヒーローポーズ”をお願いすると、スタッフとともに 魂電のファイトスタイルをイメージしたポーズを考えてくれました!

バラエティ的に言うと僕のなかで山寺さんは「宮城の星」。同郷なのですが、すごく地元愛にあふれた方ですから。

でも、ご本人と接していて感じることからヒーローネームをつけるとしたら…「向上心の怪物」でしょうか。

ご自身ではそう思っていらっしゃらないかもしれませんが、まさにスターといいますか、名実ともにトップチームに属する方。でも、怠けないんです。常に向上心、探求心、研究心を持っていて。それにプラスして反骨心もあって、負けず嫌いでもあって。

それをまったく隠さず「嫉妬しちゃうよ」とおっしゃるんです。それが先輩後輩関係なく、自分の子どもくらいの年齢の若手にもちゃんと嫉妬していて。しかも、山寺さんのすごいところは、人を貶(おとし)めることは絶対にしないところ。

嫉妬すると、どうしても「でも、あいつってこうだよな」と自分のなかで相手の評価を下げて、自尊心を満たしがちですが、山寺さんは違うんです。相手を見て、嫉妬しても「俺も頑張るぞ」とご自身の力に変えて、高め続けていて。そういう考え方ができるのはすごいなと思うし、尊敬しています。

周りから「山寺宏一はすごい」と言われ続ける理由はそこにあると思いますし、実際パフォーマンスも素晴らしいですし。“すごい人”であり続けていることが「向上心の怪物」だなと思います。

撮影:今井裕治