6 月 21 日(月)、窪塚洋介を起用したフラッシュセールサイト「GLADD(グラッド:gladd.jp)」の新テレビCMが全国で放送開始となり、CMのメイキング写真が公開された。窪塚は約6年ぶりの単独テレビCM出演となる。
<窪塚洋介 コメント>
―― CM撮影の感想を教えてください。
スタジオのセットの空気感というか質感だったり、オシャレさだったり、独特の雰囲気の中で撮影できているんで、すごく楽しいです。リハに時間をかけて、本番がすごく短く、こうやって短時間に集中して撮る、というやり方が映画の撮影と似ているなと思いました。一発勝負とは言わないですけれど、そこに全てをかけるみたいな。
台本があってないようなところがあるので、その場の自分の閃きだったりアイディアを撮っていただいて、それが瞬く間に編集されて見れるっていう環境も新鮮だし、リハみたいな気分で本番をやって、本番みたいな気分でリハをやれって言葉があるけれど、それができないと歯車が合わない現場だと思うんで、すごくやりがいもありますし、クリエイティブな部分ですごくハードルの高いことをやってらっしゃるなと思うし、それを一緒に楽しめているからうれしいです。
――台本にない部分を監督から要求されていましたが、その時はどのような気持ちで臨んでいましたか?
俳優として、タレントとして、頑張って仕事するぞという思いで現場には来ているけれど、監督から要求されたときに 「いま見せ場きているぞ」とは思わないというか。 直感的に反応していかないと形にならない現場だと思うので、お互いがやってきたことの高みでコラボレーションできている感覚があるので、それは楽しいです。
――衣装についての感想を教えてください。
「これ着て」と言われて「了解」という感じなので、似合ってる似合ってないもプロに委ねてしまいます。なので、これをどうやったらよく見せられるかなとか、どうやったらみんながイメージしている世界観を超えていけるかなっていう部分を考えるのが自分の役割です。
――家ではどんなふうに着る服を選んでいますか?
直感で選ぶことが多いですけれど、休みの日は一日パジャマ着ていたりします。「着替えなよ」と言われながら着替えないっていう日もあります。何年かガイドにしてる運勢本みたいなのがあって、それに載っているラッキーカラーをベースに組んだりもするし、貰ったばかりでまだ着ていない服があればそれを選んだり、最近はオーガニックな素材のものだったり、藍染めのものを好んで着てますね。
――ECサイトは利用しますか?
アパレル関係者や、ファッションの仲間が昔からすごい多いので、あんまり使わなかったんです。頂きもの種族なんですよ。なので頂いたものを大事に着るっていうことが多いので、自分で服を探すっていうこともしてなかったんですけれど、ここ 1、2 年は新しいものへの渇望があって、見たりしますね。
――最近ECサイトで購入したものはなんですか?
オーガニック系の素材の洋服を買おうとしたんですけれど、結局店の人にあげるよと言われていただいちゃいました。
――窪塚さんが若いころは、どのように買い物をしていましたか?
街に行って、手に取って、着てみて、買うか買わないか悩んで、渋谷原宿1周して、最後の最後に買わなかった、 とかもありました。逆に、今の子たちは直感力というか、許容力というと違うかもしれないけど、「あ、この質感だったのね。まあいいや。」っていう受け入れる力が大きくなったんだと思います。“こだわること”と真逆にあるけれど、こだわりを捨てる・受け入れるっていうことも大事だなと思っています。
この人たちと“縁”があって頂いた服だから着ようとか、“縁”があるから普段着ないものでも着てみようとか、目の前の事実を自分の中で良いエネルギーに変えるっていうのが、楽しかったりもするし、大事だなと思います。もちろんファッションだけじゃなく生き方としても。そう考えると、若い子たちが持っている「見ずに買える」「着ずに買える」っていう能力は新しい世代が持っている才能なんじゃないかなと思います。
――CMのコンセプトにかけて、窪塚さんは、“夜の20時頃”はふだん何をしていますか?
ごはんを食べ終わって、娘にお風呂に一緒に入ってって言われて、それをはぐらかしているか、巻き込まれて入っているか。音楽を聴いているか、本を読んでるか。だいたい家にいますかね。
――CMが放映されるのが父の日の翌日になりますが、例年父の日にする特別なことはありますか?
6月20日は娘の誕生日です。自分の親父もいる家族のLINEグループがあって、親父に感謝を述べるっていうことはするけれど、自分に何かっていうのはないですね。ただ息子とか家族から貰い物することはありますね。
――窪塚さんにとって父のような存在とはどなたですか?
この仕事をやってきて、父親のように色々なことを教えてくれて、男にしてくれたっていうと大げさかもしれないけれど、 自分が大事にしている想い、仕事の仕方を教えてくれた人はたくさんいます。もういなくなっちゃった人たちもいるけ れど、そういう一人一人の想いも力に変えて、ここにいると思います。
――世の中のお父さんや、ご家族への贈り物でおすすめのものはありますか?
何でもうれしいですけどね。それが軍手でも。プレゼントを選んでくれた時間が自分にとってはグッとくる要素。うちの場合ちょっと特殊な家庭だから、母親が違う子供たちが一緒に選んでくれたプレゼントなんだってことが分かるとグッとくるし。おれら仲良くなったねって。随分前にそうやって初めて家族がくれた財布は未だに使っているし、自分にとっては幸運のシンボルになっていたりします。
――今回の CM を誰に見せたいですか?
人は選ばないので、見ていただける方に見てほしい。ただ見てくれた人に何かのきっかけとか、元気とかを渡せる、 共有できるような作品になったらいいなって思います。
<CM 挿入歌担当・斎藤ネコ コメント>
――CMを見た感想を教えてください。
最初、何事か?と思いましたが、謎の時計、そして「買う」という台詞でだんだんわかってきました。 昨今、説明的なCMが多い中でこのような”クリエイティブ”(もはや死語?)な作品と出会えてうれしかったです。きっとクセになるタイプの CM ですね。流石、黒田監督。
――今回の楽曲制作において、こだわった点があれば教えてください。
久々のCM仕事、近藤達郎氏作曲、ヴァイオリン4人、というオーダーでした。まさか4人で美しく、なんてことはないだろうと思い、早速近藤氏と確認をとりました。
“こだわり”その1。いろいろ話した結果、ハナシガイというヴァイオリンのDUOをご一緒している大御所・太田惠資氏、独特の活動を繰り広げ、特殊な録音の時に参加してくれている向島ゆり子さん、アイリッシュバンド Dé Domhnaigh(ジェ・ ドゥーナ)のメンバー、去年はリモートでインプロのセッションをやらせていただいた希望の若手・大谷舞さん、というそれぞれソロ活動をなさっている方々にお願いしました。
“こだわり”その2。4人それぞれに普段弦の録音で使わないようなマイクを3本ずつ立て、2nd Violinから始め、続いて1st Violinをダビングし、さらに追加のトラックも、と独特の音作りでインパクトあるものを目指しました。とにかく盛り上がった現場で自由に弾いていただいた結果が今回の音です。 天才、近藤達郎健在、でした。