松竹が手掛ける舞台「未来記の番人」の製作発表記者会見が1月22日(金)、都内で開催され、戸塚祥太(A.B.C-Z)、松田悟志、冨岡健翔(ジャニーズJr.)が登壇した。

本作は、築山桂の人気小説を初舞台化した青春時代活劇エンターテインメント。徳川三代将軍家光公の治世の時代、千里眼の異能を持つ忍者の千里丸(戸塚)が、聖徳太子が遺した予言の書をめぐる戦いの中で成長していく様を描く。

松竹舞台は5年ぶりになる戸塚は、「懐かしい古巣に帰ってきたような気持ちもありつつ、5年という月日を僕がステージ上でどう表現できるのかが楽しみ。演劇や劇場エンターテインメントを少しでも盛り上げて、日本を明るく、お客様の笑顔の源になれるように、チーム一座で団結して、最後まで無事に走り抜けるように頑張りたい」とあいさつした。

千里丸の兄貴分で共に旅をする早瀬士郎左を演じる松田は、「大変な状況の中、今、エンターテインメントの仕事が、世の中に必要かどうかが試される瞬間がきていると思う。この先品に全力でぶつかって、皆さんが抱えてる不安が希望に代わりなるよう、その気持ちを作品にぶつけていきたい」と気合十分。

銅吹き職人の巽を演じる冨岡は「下を向きがちな日々ではございますが、舞台を見に来てくださるお客様に少しでも明日への活力、元気を届けられたら」といい、「昔からお世話になっている戸塚くんをはじめ、錚々なステキなキャストの皆さまと同じ舞台に立てて本当に光栄。僕にできることを全力で務めていきたい」と誓った。

劇中では殺陣のシーンも見どころになるが、戸塚は本格的な殺陣は初挑戦になるそうで、「殺陣のシーンが随所にちりばめられていて、台本を読んで家の中で30分くらい動くのをやめました。『戸塚、今の肉体でこれいけるのか?』と自分で自分に問いかけまして、今のままじゃいけないってことになりました」と苦笑いしながら明かし、「なので、通販で木刀を買いました」と告白。

松田も舞台上での殺陣は初めてらしく、「僕も通販で木刀を買おうと思います」と戸塚にのっかり、横で戸塚は照れ笑いを浮かべていた。

また「ダンスカンタービレ」というコピーの通り、殺陣と同じくらいダンスも随所に散りばめられているという。戸塚は「ダンスで気持ちや争いの形を表現していて。キャスト全員で見せたり、一人でも見せたり、いろんなシーンが出てくると思います」とアピールし、「A.B.C-Zの中では五関晃一くんにダンスでフォーカスがあたりがちなんですけど、いや『こっちの戸塚もやってるぞ』というところを見てほしいです」と自身のダンスに意欲を見せていた。

ジャニーズ事務所で先輩・後輩関係の戸塚と冨岡。冨岡はA.B.C-Zの主演舞台にも出演しているが、「20年近く前に事務所に入ってから、戸塚さんはじめA.B.C-Zの皆さんには、いろいろお世話になっていて。アクロバットする時とか、『今だ』と背中を推してもらったりしてました」と思い出を明かし、「今回は、戸塚さんの事を支えられるようにしたいです」と熱い意気込みを。

戸塚のイメージを聞かれると、「とにかくまっすぐで純粋。お芝居をしていても、演出家さんとまっすぐ目を見て話してる。でも普段はチャーミングな笑顔で話してくれて。戸塚くんがいるだけでその場が柔らかい雰囲気になる。大好きな先輩です」と笑顔で明かした。

千里眼にかけて、自身がもっている変わった能力を明かす一幕も。戸塚は「78個くらいでてきたので1つに絞るの難しい」といいつつ、「蟻(あり)と話せたこと」と回答。「幼稚園のときに蟻さんの行列を眺めていて、『女王蟻のところに行かなくちゃ』『蝉の足重いわ』とか聞こえてましたね」と打ち明けるも、会場の空気を察し、「こんな空気になるとは思ってなかったんです。すみません」と苦笑いしていた。

また、先日、ジャニーズJr.の活動を22歳までに制限するという制度がジャニーズ事務所から発表されたが、28歳の冨岡はどう受け止めてるかを聞かれ、「これも時代の変化への対応なのかと、否定的なことは思っていません。僕も小さい頃から事務所にお世話になっていて、いろんな悔しい経験はありましたが、それ以上に楽しい経験やいろんな人にお会いさせていただくことがあったので、感謝しかないです」といい、「アイドルを目指して入ってくる子たちへの一つの目標になるのかなと。自分の未来を見据えるのは大事。ひとつボーダーラインができたことは悲観することではないと思います」と素直な思いを告白した。

また今後について「今、僕はグループを組んでなくて1人ですけれども、この事務所でお仕事をいただける限り、僕を応援しているくださる方がいる限り、舞台に立ち続けようと思っています」と心境を明かした。

それを受け、記者から「後輩の皆さんに背中を見せないといけないという気持ちはありますか?」と聞かれた戸塚は、「目印というか、安心してもらえる存在ではいたいです。そのためにも自分がやるべきことに取り組んでいきたい」と凛々しい表情で誓っていた。