<松本まりか インタビュー>
――松本さんは最近、インタビューなどで「周りを幸せにすることをしたい」と話していますが、そういう面でコンチママを見て感じたことはありますか?
コンチママと私は、自分の仕事が何に帰するか、どこを目指しているかを大事にしている点で、通じる部分があると思いました。
白い部屋は、性的マイノリティであるコンチママ自身が生きられる場所であり、同じ境遇にある若い人たちの救いにもなっている。お客さんにとって少しでも日常を忘れられる場所を提供しているということが、おそらくコンチママの喜びではないかな、と感じました。
私も、演じることの先に何があるのか考え、「演じることで誰かを感動させられる=人を救える」と思えると、尊い仕事をしているんだという自信が湧きます。自分の演技を見て誰かが感動してくれるとすごく嬉しいし、自分が生きる意味を与えられているような気がします。
自分が楽しいと思えることで人を救えるなんて、こんなにラッキーなことはないと思います。人間は社会の中で生きていますが、自分を犠牲にするとつらくなっちゃう。だから、自分のためと社会のため、どちらも両立させる。そうすると喜びが生まれて、苦しいことも乗り越えられると思います。
私自身は「お芝居を通じて誰かに貢献できている」と思えたときから、すごく強くなったというか、道がブレなくなった気がします。
――松本さんにとって、ドキュメンタリーはどんな存在ですか?
人の苦難って見えているようで見えていなかったりしますが、『ザ・ノンフィクション』のように、ありのままの人生がダイレクトに映っていると、見えてくるものがありますし、それが自分自身のカタルシス(浄化)にもつながると思います。
ドラマや映画にはそういう力があるんです。でもやっぱり実際に生きている人の姿って強烈ですよね。だから私はドキュメンタリーが好きですし、そこに登場する人たちのように、芝居をするときは本当にそこに実在する人たちのようなリアリティを持って演じたいです。そのくらい、作品を見てくださる方たちに「本当にこういう人がいるんだ」と思ってもらえなければ、人の心は動かせないと思います。
だから、ドキュメンタリーを見るといつも「目を覚ませ!こういうことだぞ!」と思わされるというか(苦笑)。私はフィクションの世界で演じていますが、限りなく真実でありたいと思います。
予告動画
YouTube「FUJITV GLOBAL CHANNEL」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。11月3日(日)14時~「二丁目に生きて 後編 ~コンチママ 56年目の迷い道~
配信スケジュール
10月27日、11月3日放送「二丁目に生きて」前・後編(語り:松本まりかさん)が放送直後から11月17日まで、TVer・FODで無料配信されます。
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