エミー賞18冠「SHOGUN 将軍」出演者が語る真田広之（63）の熱い思い「正しい日本文化を」

アメリカのエミー賞で、史上最多となる、主要4部門を含む18部門を受賞という快挙を成し遂げたドラマ「SHOGUN 将軍」の関係者たち。
その中心にいたのが、主演・プロデューサーを務めた真田広之さん（63）です。

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「めざまし８」はドラマの共演者を取材。撮影現場で目の当たりにした、真田さんの20年にわたる執念が見えてきました。

ハリウッド映画の製作陣が手掛けた、アメリカのテレビドラマ「SHOGUN 将軍」。真田広之さんが演じる主人公は、徳川家康をモデルとした、武将・吉井虎永。
日本に漂着してきたイギリス人航海士と関わりながら、戦乱の窮地をくぐり抜け天下統一を目指す物語です。

テレビ界のアカデミー賞ともいわれるエミー賞で、「SHOGUN 将軍」は作品賞をはじめ、監督賞など史上最多となる22部門、25のノミネートを受けていました。そして日本時間の9月16日に行われた授賞式では、まさに「SHOGUN」が“天下”をとる大記録を打ち立てたのです。

監督賞、作品賞を受賞。主演女優賞は日本人として初の受賞となったアンナ・サワイさん。
そして主演女優賞に続き、主演男優賞も日本人初、真田さんが受賞しました。

これまでハリウッドで製作される「日本の時代劇」は英語のセリフが中心でしたが、「SHOGUN 将軍」は 約7割が日本語。
なぜアメリカ、 そして世界に受け入れられたのでしょうか。
「めざまし８」は、ハリウッドで活動し「SHOGUN 将軍」にも織田信長がモデルとなっている黒田信久役で出演した、俳優の尾崎英二郎さん（55）を取材しました。

「SHOGUN将軍」に出演した　俳優　尾崎英二郎さん：
本当に「SHOGUN 将軍」に対しての敬意とか旋風がこちらの業界で巻き起こったっていうのを肌で感じる。       

尾崎さんは撮影現場で真田さんの「SHOGUN将軍」にかける熱い思いを目の当たりにしたといいます。

俳優　尾崎英二郎さん：
後輩の僕たちは緊張するじゃないですか、当たり前ですけど。先に作品のレギュラーとして入られているような真田さんがご自分から声をかけてくれたりとか。撮影の本番だけじゃなくて、僕らの所作指導のところまで顔を出しに来てくれて様子を見てくれたりとか。
撮影の合間合間に、時代劇の着物を着て、帯刀した時の立ち方ですね。刀を持つ仕草をして、スーッとその辺をスーッと動くっていう足の運びを見せてくださったんですよ。その時の流れるような感じというか、滑るような感じというか、もう美しくて。こんなぜいたくなことあっていいのかって思いましたね。

真田さんがハリウッドデビューした作品は2003年に公開された映画「ラストサムライ」。
その当時から、真田さんは“ある思い”を抱き世界で戦ってきたといいます。

俳優　尾崎英二郎さん：
真田さんは「ラストサムライ」の時から、文化描写、映像に映っているものの、ここがおかしい違和感があるっていうものはどんどん意見を出していって作品に貢献をしていったっていう。

この時、真田さんは武士の所作を指導するなど誤った日本の描写について、丁寧に説明し変更を求めたといいます。
主演・プロデューサーという立場で迎えた今回の「SHOGUN将軍」でも、真田さんの“正しい日本文化を発信する”という熱い思いは続いていました。

共演した尾崎さんも「SHOGUN将軍」にかける真田さんの思いを感じていたそうです。

俳優　尾崎英二郎さん：
真田さんとかは、とにかく、ただただ、ひたすらに日本の文化を正しく扱ってほしいと。日本人の視聴者の方々が見て、うなずけるものを生み出したいんだと。
時代劇というとどうしても男性が中心になってしまうことが多いんですけど、女性のキャラクターがものすごく生き生きと描かれていました。アンナ・サワイさんも主演女優賞を取りましたけど、一人一人の女性のキャラクターに本当に主体性があって、そのバランスがすべて今の時代、ハリウッドの変化と歯車がかみ合ったっていう感じなんですね。

そしてエミー賞の授賞式で尾崎さんが印象的だったというのが…

俳優　尾崎英二郎さん：
スピーチの最後に真田さんが日本語で、日本の業界の先輩の方たち先人の方たちに感謝の思いを自分の言葉でおっしゃられた言葉も多分、日本で聞かれた方みんな心を動かされると思いますね。その言葉は本当に素晴らしかったです。

真田広之さんのスピーチ：
―（英語で）少し日本語で話すけど訳してもらってもいい？
これまで時代劇を継承して支えてきてくださった全ての方々、そして監督や諸先生方に心より御礼申し上げます。あなた方から受け継いだ情熱と夢は、海を渡り国境を越えました！

（『めざまし8』2024年9月17日放送より）