2024年7月31日に行われたパリオリンピック体操男子個人総合・決勝。
20歳の岡慎之助選手が86.832点で金メダルを獲得。東京オリンピック2冠、史上5人目の連覇に挑んだエース・橋本大輝選手は6位に終わりましたが、後輩の金メダルを満面の笑顔で祝福しました。
橋本大輝 後輩・岡選手の金を祝福「悔しい気持ちより幸せすぎて涙が」
ディフェンディング王者として臨んだ橋本選手は、2種目目のあん馬で痛恨の落下を喫すると、3種目目のつり輪で技の認定がされず13.400点に終わり、前半3種目を終えて、40.999点で18位で折り返し。
跳馬では14.766点、平行棒は14.433点で8位まで追い上げて、最終種目の鉄棒を迎えましたが、6種目合計84・598点で表彰台には届きませんでした。
最後の鉄棒の演技を終えると、ふっと息を吐き、天を仰いだ後、前を向いた橋本選手でしたが、その後、後輩の岡選手が金メダルを獲得すると満面の笑顔で祝福。新王者の誕生を喜び、その後、床に顔をついて涙を流しました。
試合後のインタビューで橋本選手は「もう新しい歴史をみれて僕は幸せです」と、岡選手の金メダルを祝福。
「連覇の意識はあまりなくて、ケガしてからここまで戻って、演技することができたので。もう僕はこの舞台で演技できて、本当にここまで僕を応援してくださった方々、サポートしてくれた方々に悔しいですけど、堂々とやりきれた気持ちでいっぱいです」と、こみ上げる涙を抑えながら感謝を伝えました。
周りの期待や連覇へのプレッシャー、けがからの復帰について聞かれると「もう正直、この3年間しんどかったですし、それを乗り越えて戦えたのも応援のおかげ。期待に応えることができなかったので、次の目標に向けて自分を見直して準備していきたい」と、涙を流しながら前を向きました。
連覇を逃した橋本選手でしたが、悲願の団体金メダルを獲得し「なんか団体の金メダルだけでもうお腹いっぱいなので、悔しい気持ちより幸せすぎて涙が出ちゃって。団体金メダルをエースとして、エースとしてかはわからないですけど、みんなのために戦えたので悔いの残らない戦いができました」と振り返り、「国内から競争レベル高くなってどんどん日本の体操が強くなるという新しい未来も見えて、彼がけがをしてそれを乗り越えて、その彼の努力とあきらめなかった強さに僕も感動したし。のびのび一緒に戦えるように、僕が自分を鍛えなおしてきたい」と、今大会で金メダルを獲得した岡選手と橋本選手、2人の五輪王者がいる体操ニッポンの今後を見据えました。
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