皆さんは、小さい娘の夢と熱意に応えるために、故郷を離れて移住を決断することができますか…?
アニー役、ホリプロタレントスカウトキャラバンのグランプリ、そして11代目ピーター・パン役と、夢を次々と射止め、いま大きな注目を浴びる新進気鋭のミュージカル女優・山﨑玲奈さん17歳。
彼女が次々と夢をかなえられてきた陰には、娘を支え、二人三脚で歩んできた母の決断と言葉がありました。
2024年7月24日に開幕を迎え、2024年の今年、44年目を迎える人気ミュージカル『ピーター・パン』。
山﨑さんは2023年に続き11代目・ピーター・パンを演じています。
『ピーター・パン』は“いつまでも子供でいたい”ピーター・パンと子供たちの、ネバーランドでの冒険と成長を描いた、楽しくてちょっぴり切ないファンタジー。
日本初のフライングを取り入れた舞台は話題となり、今や毎年夏に上演される、いわば風物詩となっています。
山﨑:
知らない方はいないぐらい有名な作品ですし、ピーター・パンはやってみたい役の1つだったので、11代目に選んでいただいたと知らせを聞いた時は、本当に嬉しかったです。
(歴代の)11人の中にいて、恥のないピーター・パンとして自分が演じられるのかっていうのはすごくプレッシャーがありました。
そんな山﨑さんが夢をかなえるため、母とともにしてきたこと、そしてこれまで大切にしてきた言葉=“One Word”を聞きました。
「オーディションを受けたい!」娘の夢のため、母の決断
2007年、愛媛県に生まれた山﨑さん。
幼い頃から歌とダンスが好きな子供だったといいます。
山﨑:
小さい頃から家でディズニーの歌を歌っていたんですけど、母がそれを聞いて「うるさい」と(笑)
「近所迷惑だからスクールに行って思う存分歌ってきなさい」ということで、渋々見学に行ったんですけど、そこのスクールがとても楽しくて。
そこでミュージカルやダンス、芝居に出会い、習うようになりました。
そして、市民ミュージカルで活動する中で、小学5年生のときに転機が訪れます。
山﨑:
そのときの演出家さんから「『アニー』を受けてみないか」と言われて、オーディションを受けたんですけど落ちてしまって…。
それがとても悔しくて、自分から「もう1回、オーディションを受けたい!」と演出家さんや家族に言ったら、母が「真剣にアニーのオーディションを受けたいんだったら引っ越そうよ」と、愛媛に住んでいたんですけど千葉の方に引っ越しました。
いろんな方に「思い切った決断だね」って言われることはありますね(笑)
でも私も、真剣にレッスンを受けたいんだったら愛媛にいるより東京とかの方が数はあるからいいなと思って、自分自身ディズニーが好きなのでディズニーに行けるというのもいいかなって思って、すぐ賛成しました(笑)
ミュージカル『アニー』のオーディションに受かってもいない段階での移住に父や祖父母は反対。
しかし、娘の熱意を感じ取った母は四国・愛媛から千葉への移住を決意しました。
そして翌年、11歳のときに山﨑さんは見事、アニー役をつかみ取りました。
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