父から聞いた「直人」の由来に衝撃を受けた
――気が早いかもしれませんが、次作のオファーが来たらどうしますか?
2冊目ね。考えたことはなかったですけど、欲してくれる方がいるのであれば、ゼロではないのかなって感じですね。
――ぱーてぃーちゃんの信子さん、金子きょんちぃさんも本書に登場し、お父さんとの交流も描かれていますが、二人は本書を読んでいますか?
この本を出す前に(3人での)囲み取材があったんですけど、その取材の15分前にギリギリ読み終わっていました。二人とも「めっちゃ面白い」とか「普通に泣いた」とか言ってくれました。あそこのページのあのエピソードがよかったとか、細かく読んでくれていて驚きましたね。
そういう意味では、きょんちぃでも読めるものを書くっていうのがテーマでしたし、きょんちぃが読み切れたのだから、誰でも読めるんじゃないかと思います。
そういえば、きょんちぃに「始まり方、鬼滅じゃん?」って言われたんですけど、マジで意味わかんなかったです。どこを読んでそう思ったのか、わかんないですけど、全然違います(笑)。
――改めてお父さんへの思いを聞かせてください。
派手さとか豪快さが目立つんですけど、結局、人に対して愛が強かった人かなと思います。僕、本名が「直人」っていうんですけど、小学校のときに名前の由来を聞くことがあって、親父が「真っ直(す)ぐ生きる人になるんだよ」と教えてくれたのが、すごく衝撃だったというか、自分に刺さって。
でもきっと、直人と名付けた本人も、そういう生き方をしなきゃなって思ったと思うんですよ。
死に際まで、嘘つきながら、カッコつけながらでしたけど、親父も真っ直ぐ生きた人だったと思います。俺も、この名前でよかったし、このカッコつけの性格でよかったと思っています。
――グレたり、人の道を外れたりするようなことがなかったのは、「真っ直ぐに」という思いがあったからなのでしょうか?
そうかもしれないですし、やっぱり、そういうふうになってるんですよね。子どものころからそう感じてるんですけど、ズルしようとすると、絶対にうまくいかないんですよ。
――今後の夢や野望があれば聞かせてください。
僕、すごく人に興味があるんですよ。「ほめ達!検定」というのを持ってるくらい、人のいいところや素敵なところを見つけて、ほめたり、考察したりするのが好きなんです。いろいろな生い立ちや環境で育った人と、探り合うのではなく、楽しくしゃべり合うことで、人と人とが惚れ合う、考え合うみたいなことができればいいなと思っていて。
それを形にするなら、対談企画みたいなことでしょうか。それこそ、田村裕さんとも話してみたい。結果、二人とも芸人になっているので、芸人になるくらいのバイタリティがあったからこそ、現実を乗り越えられて、変な方向にいかなかったのか、とか答え合わせもしてみたいです。
そこに途中からギャル(信子さん、きょんちぃさん)が入ってくるというのも、塩梅としていいかもしれない。あの二人には、人のことを深く考えるとか、まったくそういうのがないので、どうなるのか…。
――田村さんといえば、多額の印税が入ったことでも話題になりましたが、印税がガッポリ入ったらどうしますか?
そうなったら、親父のおかげなんで、まだ墓を建ててあげられていないので、最高の供養ができたらいいな、と思ってます。それでも残ったら、かっちゃんに恩返しでも。これまで何にもやってこれてないので、孝行できればいいですね。
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