ぱーてぃーちゃんのツッコミ担当・すがちゃん最高No.1さんが初めて執筆した自伝的エッセイ『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス)が、好評です。
Amazonの「タレント本総合」など3ジャンルで1位を獲得しただけではなく、SNSでも「笑って泣けて最高だった」「こんなにディープな体験があったとは」「テレビではチャラいけど、生きざまはカッコいい。感動した」「映像化を希望します」などと熱いコメントが寄せられています。
エッセイは、直人少年(すがちゃん最高No.1)が山形で暮らした日々をリアルに綴ったもの。幼少期に母と死別し、破天荒な父や個性的すぎる祖父母、やさしい伯母と暮らしていた家で、気づけば中学1年で一人暮らしをすることになる顛末が、嘘のようなホントのエピソード満載で紹介されていきます。
一人になっても他人を頼らず、「カッコいい」を追求し、虚勢を張り続けることで生き抜いてきた記録でもある本書。半年かけて執筆したというすがちゃん最高No.1さんに、その舞台裏について聞きました。
<すがちゃん最高No.1 インタビュー>
――『中1、一人暮らし、意外とバレない』の発売から1ヵ月が経ちましたが、売り上げ、評判とも上々のようです。反響をどう感じていますか?
そういった声がちょこちょこ聞こえてきてうれしいんですが、評価はなんとなく、あんまり見ないようにしていたところがあって。
ただ現場でも、次長課長の河本(準一)さんが配信で読んだ感想を言ってくださったり、チョコプラの松尾(駿)さんも、お仕事でしか話したことがなかったんですけど、ご自分で買って読んでくださったそうで、「めっちゃ面白かった。いい家族だな」みたいな感想をいただいたりして。
仕事柄芸人が多くなっちゃうんですけど、そういう声をもらえるのはうれしいですね。
でもそれは、僕がっていうより、半分は親父が主人公みたいなものなので、親父の生き様をみなさんに面白いと感じてもらえているのであれば、よりうれしいです。
――さまざまな反響のなかで、予想外だったのは?
(直人少年が)家事のやり方を友だちの家に行って盗むってところ、あそこが面白いと言われたのは、意外というか、自分的に何一つピンと来なかったです(笑)。
親父の豪快なエピソードとか、ナンパの話とか、派手なところを面白がってもらえるのはなんとなくわかっていたんですけど、家事のところを粒だてられて感想をもらったのには、ビックリでした。
家事や家のルールは、それぞれに常識があって、みんな違うのが普通じゃないですか。今回、本を出すことがなければ、エピソードとして話したり、世に出したりする予定はまったくなかったので、そこは予想外でしたね。
――本を出すことになったのは、田村裕さんの『ホームレス中学生』を手がけた編集者から連絡があり…とのことですが、ふたつ返事でしたか?
縁があって声をかけていただいてありがたいと思いましたが、迷ったのは(本にも登場する伯母の)かっちゃんが、僕が家族の話をすることにそこまで前向きではなかったってことです。
自分としては、今までメディアで話すときはだいぶ制限をかけてしゃべっていたんですけど、本を出すとなれば、僕自身の最大のカッコつけとして、メディアではセーブしていたエピソードもグッと入れ込むことになる。
迷ったけれども、そこを決めて書きました。そしてこれが世に出て、かっちゃんはどう思うんだろうか、怒られるかな、と心配もあったんですけど、かっちゃんから連絡が来て、「読んだよ。最高No.1だね!」と言ってもらえて。
出してよかったな、と思いました。でも、かっちゃん、僕の生活全然、知らなかったらしいです。「あんな、生活してたの?」ってめっちゃ驚いていました(笑)。
――評価はあまり見ていないとのことですが、SNS等にもさまざまな声は届いているのでは?
確かにSNSにも「勇気をもらった」「元気が出た」「泣いたけど笑えた」といったメッセージはたくさんもらいました。
そういうポジティブなマインドは、僕の人生のいわばテーマなんです。嫌なこと、不幸だと思うことのなかには、主観というか、自分次第で変えられる部分もあると思っていて。
僕は山形から上京して専門学校に入ったんですけど、東京って、いろんなところから、いろんな人が集まるじゃないですか。専門学校で仲良くなった人たちも、家庭でいろいろ問題がある人が多くて、お互いに不幸な話なんかを言って、笑い合ったんですよ。
悲しいこと、つらいことも、笑い話に変換すると、過去の自分が救われるというか、なんなら愉快な気持ちにもなれることに気づいて。
みんながそうできるとは思わないですけど、これを読んで笑ってもらってもいいし、自分もこんなことがあったよ、と言えることで、ちょっと心が軽くなった、みたいなのを聞くと、本当にうれしいし、そうそう愉快に生きようぜ、って思います。
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