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ザ・ノンフィクション「子育てシェアハウス 始めます~うちの子と暮らしませんか~」のナレーションを担当した上野樹里

上野樹里 AI時代到来にも「やっぱり人だよな。人間にしか感じられない心のつながりや熱量がある」【ロングインタビュー】

5月26日(日)13時40分~『ザ・ノンフィクション』※関東ローカル

めざましmedia編集部

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<上野樹里 インタビュー>

ザ・ノンフィクション「子育てシェアハウス 始めます~うちの子と暮らしませんか~」のナレーションを担当した上野樹里

――ナレーションにもありましたが、“ユニークなシェアハウス”に集う人々の物語を読んでどんなことを感じましたか?

人と人との距離感…ソーシャルディスタンスがまだ残るなかで、人種や文化を超えて、どこからやってきたのか、そのルーツさえ知らないような人たちがこうやって一緒にいる。

SNSとかをうまく利用して、簡単に、速い速度で人が出会って一緒に暮らすということに、時代の変化を感じましたし、同時に昭和の風景じゃないですけど、おむつ替えを手伝ったり、人が作ってくれたご飯をいただいたりとか、協力しあってともに生きているというのが、懐かしくてあたたかいな、と思いました。

家の中は、落ち着く場所であるけど、自分たちの世界に支配されやすい空間でもあるわけじゃないですか。ほかの家に入ったことがなければ、そこにどんな家庭があるのか、外からはわからない。

でも、こうやって(いろいろな人が住んで)ミックスされると、たとえ、夫婦の間にちょっと不穏な空気が流れたとしても、上の階から笑い声が聞こえてくることで、救いになるかもしれない。もしかしたら、それが胸に刺さって逆につらくなるかもしれないですけど。

一つ屋根の下で、常にほかの人の暮らしがあって、同じ時間に違うドラマが展開されるという目まぐるしい毎日は、どれだけAIや技術が発達したとしても、やっぱり人にしかできないこと。

特に、子育てや日々をより良くしていこうとするところがいっぱい感じられる映像だったので、時代が変わっても「やっぱり人だよな」っていう。そこをすごく感じました。

普通の家庭が築ける、全部自分でできると思えていたら、シェアハウスの発想はなかったかも

――始まったばかりで問題はありながらも、シェアハウスで「子育てを他人とシェアする」というのは、子育てに悩む人たちの救いになりそうな予感もありました。

茉里依さんが話していたように、自身が育ってきた環境にコンプレックスがあって、もしかしたら、過去が違ったらよかったのに、と思うかもしれないですけど、そうだったからこそ、今の茉里依さんが形成されているんですよね。

普通に明るい家庭が築ける、全部自分でできると思えていたら、家で他人と暮らす発想はなかったかも知れません。(茉里依さんと夫が実践する)KPT法(※)も、茉里依さんのお母さんが何十冊にもわたり書き綴っていた育児日記の熱量があったからこそ、今のおふたりにつながっているんだと感じました。

(※)ビジネスの現場で使われる問題解決のための方法

茉里依さんに不安があったからこそ、事実婚のままで、子育ても誰かに手伝ってもらいたい、そこから学んだり、吸収したりしたい、って気持ちがあるのだと思う。

そしてそこで、シェアハウスを作って誰かと一緒に住んじゃうというアイデアが、茉里依さんらしい。自分の弱さやダメなところと向き合い、悔し涙を流しながらも、旦那さんに言われたことも受け止めて、でも、基本的にはめちゃめちゃやりたいことをやる人ですよね。

陽気な子どもみたいなところが、理詰めで考える旦那さんには素敵なパートナーとして映るんでしょうし、そんなふたりはすごくいいバランスだなぁって思いました。

お互いのストレスがいっぱいになる前に、メモで問題を書きあって(KPT法で)丁寧に向き合うような夫婦が基盤になっているから、シェアハウスはやっていけるのかな、と思って。そういう向き合いは周りにも伝わるでしょうし、だからみなさん寄りやすいんじゃないかなって。

何かあっても“ちゃんと向き合う覚悟”を持っていれば、できないことはない

――すごく深いところまで考察していますね。共感する部分がありましたか?

なんだかすごく楽しく見られました。20代の人たちが多いから、思ったことをすぐウェブで展開して、人が集まって、夢を現実にしちゃう。すごくスピードが速い。

外国の人たちも、言葉の壁なんか関係なく、ベネズエラの人が一緒に住んで、メキシカンの料理が出てきて…。それぞれの概念はもちろんあるけど、シェアハウスの中ではさておき、相手がもてなしてくれたことに対して、気持ちで受け取り合って動いているというのが、見ていてすごく気持ちがよかったです。

――多様な環境のなかで育つ茉里依さんの1歳の息子についてはどう感じましたか?

都会で暮らすと、表札を掲げず、隣に誰が住んでいるのかわからない、でもそのくらいのほうがいいということもあって。私もいろいろなところに住んできましたけど、最近やっと近所付き合いがあるようになったくらいで。昔は、近所のおばちゃんから何かをいただいたり、物々交換をしたりということをしていたんですけど。

こういう環境で育つ息子さんは、社会性が身につくというか、人への恐怖心もなくなりそうですし、自分の家はこうだから、というのではなく、「いろんな文化があっていいじゃない」「そういうこともあるよ」と、いろんな人の枠を取っ払って見られる子になるかもしれない。

私たちは肉体を持っている生き物だから、「血縁関係がある=家族」というふうに考えますけど、一方で精神的なつながりや霊的なものを感じる生き物でもあるじゃないですか。

「家族は自分で選べる」と茉里依さんが言うように、自分の手で選んでつながって、それで大人になるというのは、いいですよね。

結婚して子どもができても、育てるお金はあるのかな、いろいろ大変そうだなと考えて、やめておこうと思うことも多いかもしれませんけど、こうやって生き生きと生きている姿を見ると、何事もやってみなければわからないし、何かあってもちゃんと向き合うという覚悟を一つ持っていれば、できないことはないんだろうな、と感じました。

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