綱啓永の“泣き芝居”の素晴らしさに、監督はあえて…
――メインキャスト5人の、撮影現場での印象を教えてください。
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皆さんすごく真剣に考えながらお芝居をしてくださって、“ト書きの1つも漏らさずやるぞ”というような気迫を感じます。いい意味で話しかけにくい雰囲気の時もあるほど、本気で挑んでくださっています。
広瀬さんは制作発表会見のときに、「(僕の)“結婚、恋愛をしなくても幸せになれる時代に、真っすぐに人を愛し続けるというのは、どういうことか”という言葉に惹かれた」と言ってくださったのが印象的です。広瀬さんがこの作品をとても真剣に考えてくださっていることを感じて、感銘を受けました。現場ではよく、『366日』を聴きながら明日香の気持ちを作っている姿を見かけます。
眞栄田さんはもう台本を読み込んで、読み込んで、目線1つにもしっかり意味を持たせて、遥斗を深く理解して演じてくださっています。
小川智也役の坂東(龍汰)さんはいつも明るいので、明るく元気な性格の智也は素に近いのかなと感じています。その一方で、本番では“締めるところは締める”お芝居を見せてくださっています。
長濱さんは、自分の演技はこれでいいのだろうかと常に考えていて、この撮影期間中にお芝居がどんどん進化しているような気がします。最初にお会いしたときと比べて、顔つきが違うように感じます。
吉幡和樹役の綱(啓永)さんは、特に第3話の終盤で見せた、眠っている遥斗を前にして泣くお芝居に圧倒されました。実はこの時たまたま、脚本家の清水友佳子さんも現場にいらしていたので、、冗談半分で「綱くんにかかってるからね」って、プレッシャーをさらにかけたら、今までみたことない綱さんの本気の表情が垣間見えました。
――あのシーンは大きな反響がありましたね。
あれ実は、頭から終わりまで一連で5回も撮ったんですよ。しかも平川雄一朗監督が、編集であえてカットを割らずに使ってくれました。それはやっぱり、綱さんのお芝居が素晴らしかったから。ある意味、お芝居が勝ったっていうことですよね。撮影後の綱さんは魂が抜けたかのように疲れ果てていましたが、真面目で素晴らしい俳優さんだなという印象がさらに強くなりました。
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