ひと工夫で肉感と旨味アップ！リーズナブルなステーキ肉がプロの味に【肉loverの感覚レシピ】

「三度の飯より肉が好き♡」

そんな肉への熱い思いを抱える“肉食系女子”のみなさんに送る【肉loverの感覚レシピ】。自身も大の“肉lover”である、料理家・今井真実さんが、“だいたいの感覚”で作れる肉レシピを綴る。

【肉loverの感覚レシピ】過去のレシピはこちら！

第10回は、お財布にもやさしい、気軽な牛ステーキ。「リーズナブルな牛ステーキ肉を上手に焼きたい！」という声にお応えし、香ばしく柔らかで、子どもにも大好評！というプロのレシピ＆技ありのコツを紹介。

スーパーのお安い牛ステーキ肉が大好きです。「ああ、疲れた、ああ、元気出したい！」というときに、躊躇なく気軽に買うことができます。

パリッと焼いて、わしわしと噛み締めるお肉を想像すると、「もう一踏ん張り頑張ってお料理しよう」という気持ちになります。だって、食べ終わるころには、きっと身体中に栄養が行き渡り、満たされるから。

さあ、疲れているあなた！ステーキを食べて元気を出しましょう。

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お肉は、厚さ2～3㎝程度であれば、肩ロースでもサーロインでもOK。事前の筋切りも不要です。

まずは、お肉を室温に戻します。これは、焼きムラを防ぎ、早く焼き上げるため。お肉の表面の水分（ドリップ）は、臭みの原因になるので、キッチンペーパーで丁寧に抑えるように拭き取ります。

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焼き加減は、ミディアムレアを目指します。リーズナブルなお肉は、筋や固まった脂肪の部分もあるので、きっちり火を入れた方が美味しいです。

フライパンにオリーブオイル大さじ2を敷き、弱目の中火で温めます。ステーキ肉をすぐに乗せ、2分のタイマーをセットします。

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表面に赤い肉汁が浮いてきたら、裏返す合図。2分経ってもまだ肉汁が浮いてこない場合は、1分追加しましょう。

肉汁が浮いたら、キッチンペーパーで拭き取り、お塩半量を振り裏返します。

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残りのお塩を、焼き上がった面にまんべんなく振ります。

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さらに2分焼きます。お肉の一番分厚いところを指で押し、生肉のようにムニッとした感触であれば、もう1分焼きます。

お肉を押した時にはね返るような弾力を感じ、側面を観察して赤い部分がなかったり、筋の間の肉汁がふつふつとしていたら、火が通っています。

フライパンの余分な油が、お肉に付いたままだとにおいの原因になるので、トングとキッチンペーパーを使い拭き取ります。

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網付きのバットに移し、肉汁が落ち着くまで休ませます。10分ほど休ませましょう。フライパンできっちり火を通しているので、アルミホイルで巻く必要はありません。

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お肉を焼いたフライパンをキッチンペーパーで綺麗にし、お醤油、バルサミコ酢を大さじ2ずつ、お砂糖を大さじ1入れます。火をつけ、中火で熱します。

かき混ぜながら、とろっとするまでふつふつと火を入れます。お酢の匂いでむせないように、焦げ付かないように、気をつけて。火を消したらソースの完成です。

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焼き上がったお肉を包丁でスライスします。

ステーキは、フォークとナイフで食べたくなりますが、包丁で斜めに削ぐように切った方が柔らかで、おいしいです。

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今回は、よく水気を切った葉野菜とあわせサラダ風に。暑くなってきた季節には、こんなパワーサラダが美味しいですよね。コショウを挽くのも良いでしょう。

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バルサミコソースをかけたら、複雑な旨味をまとい、それでいてさっぱり。ちょっと甘めで子どもにも好評です。お肉をよく噛んでいると、牛肉特有の味にうれしくなり笑みがこぼれます。

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「リーズナブルな牛ステーキ肉を上手に焼きたい！」という話をよく聞きます。

コツは室温に戻すこと、お肉を焼く前も焼いた後のフライパンも、水分はきっちり拭き取ること。

お肉の肉汁をソースに使うという調理法もありますが、アクや匂いもその肉汁に溶け出しているので、丁寧に拭き取ることでスッキリとした味に仕上がります。
そして、包丁で食べやすい大きさに削ぎ切りすると、滑らかな断面になり柔らかい食感になります。

「今日はステーキよ！」と言った瞬間の家族たちの笑顔。コツさえ押さえれば、簡単で、誰もが喜ぶお肉料理です。

今井真実（いまい・まみ）
料理家。神戸市生まれ。三度の飯より肉が好き。雑誌、web媒体、広告などでのレシピ作成、スタイリングも担当。東京都世田谷区でソーセージなどの料理教室を不定期で開催。noteで発表したカルボナーラのレシピも大きな話題に。キャンプで塊肉を焼くのが一番のストレス解消法。Twitter：@imaimamigohan

写真／今井裕治