インフルエンザが大流行するなか、知っておきたい「病児保育」について紹介しました。
女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。
10月27日(金)の放送は、「突然の子どもの発熱…病児保育の現状」というテーマで、MCの設楽統さんと斉藤舞子フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、横澤夏子さん、「婦人公論」元編集長の三木哲男さんが話し合いました。
インフルエンザの感染者は昨年に比べて約564倍と大流行中!
インフルエンザの発生状況が、昨年の同じ時期と比べて約564倍と大流行しています。インフルエンザに感染すると、発熱から5日間かつ解熱後2日間は学校や仕事に行くことができません。
「大川こども&内科クリニック」の大川洋二院長によると、今年インフルエンザが大流行したのは「新型コロナウイルスの影響で、3年間インフルエンザが流行しておらず、免疫が落ちていること」が原因となっているようです。
横澤さんは「子どもの保育園でも感染者がどんどん増えている」、竹山さんは「子どもから親に感染して買い物に出られないという家庭に、食材を届けたりしている」と、感染拡大の影響について語りました。
薬の不足も心配されていますが、大川院長は「解熱剤などは少なくなっているところもあるが、インフルエンザの治療薬は今のところ不足していない。ただ、11〜12月には流行拡大の影響で薬が不足する可能性もあるので、早めにワクチンを接種してほしい」と呼びかけました。
子どもが病気なのに仕事のやりくりを考えてしまう…保護者の抱える罪悪感
働く女性にとって、子育てと仕事の両立において最も負担だと感じるのは、「子どもの体調不良」だというアンケート結果も登場しました。
「職場に言いづらい」「子どもの体調よりも自分の仕事を考えている自分に、罪悪感」など、負担に感じる理由が紹介されると、横澤さんは「子どもが一番辛いはずなのに、明日の仕事はどうしようとパズルのように仕事を組み立てていると、悪いことをしている気がしてしまう」と共感。
三木さんが「コロナのときは、家族に罹患(りかん)者が出たら自動的に会社が休みになったし、リモートに対応している企業も多かったのだが…」と語ると、大川院長は「出社には陰性証明が必要だという職場もあるようだが、検査キットが不足するのでなるべく控えて」「少子化対策が叫ばれている今、企業が協力して休みやすい環境を整えてほしい」と訴えました。
「登録したけど満員で…」病児保育施設の現状は?
子どもが病気になったときに、子どもを預かってくれる「病児保育」についても紹介。
病児保育施設では、事前に登録すれば1日2000〜2500円で病気の子どもを一時的に保育してくれます。
横澤さんが「感染症が流行しているシーズンの病児保育はあっという間に埋まってしまうので、何ヵ所も登録している」と語ると、番組公式SNSにも「登録したけれどいつも満員で、使えないまま子どもが小学生になってしまった」という声が集まりました。
大川院長によると、保育中に別の病気に感染するのを避けるため、病気ごとに別々の部屋で保育する必要があり、施設ごとの保育士の数が少ないため、病児保育施設で一度に預かれる人数にはどうしても限りがあるのだそうです。
「病児保育」は保護者が楽しく子育てをするためにある施設!
番組では、小児科に隣接した病児保育施設の現状も取材。
朝、小児科で診察したうえで「保育可能」と診断された子を預かっているというその施設では、病気ごとに別々の部屋を用意して各部屋で2〜3人ずつ保育を担当しています。
保育士や看護師が、薬の投与の記録、おもちゃや部屋の消毒など、休む間もなく働いている現場を見た竹山さんは、「施設を増やすことができたとしても、働く人をどうするか考えなければいけない」と頭を抱えました。
大川院長は「病児保育は子ども家庭庁の管轄で、交付金は増えているのだが、まだ7割以上が赤字経営で頑張っている。病児保育の目的は、子どもにとってベストの環境を作って病気を早く治し、保護者が安心して仕事に復帰できることへの支援。そのために何が必要なのか、もっと考えてほしい」と主張。
竹山さんも「少子化支援といっても『産んだら終わり』になっている。『育てる』部分ももっとケアするべき」と言い添えました。
保育士や看護師の負担をクリアするためには、どうしたらいい?
病児保育の現場が抱えている最も大きな課題は、利用者数が日々変動すること。病気の流行に利用者数が左右されるため、保育士や看護師をひとつの施設に恒久的に配置するのは難しいといいます。
病児保育に携わる保育士や看護師に免疫力をケアするサプリを提供するなど、サポートに力を入れている企業もあるほか、「予約したくても電話がつながりづらい」という負担を減らすためにスマホ予約のシステムを導入している行政もあります。
横澤さんは「そもそも電話がつながりづらいうえに、1件断られたらまた次に電話して…という作業が負担。スマホで予約できるのは魅力だし、安心感につながる」と、行政の取り組みを称賛。
「(風邪などの)自然に治る病気にかかるのは、恐ろしいことではない。むしろ、病気が治ったら免疫力が上がると喜んでほしい」と考える大川院長は、「病児保育は感染症のケアだけでなく、発達障害や虐待のリスクがある子なども預かれる施設であるべき」と語り、「もっと子育てを楽しんでほしい」と子育て世代にエールを送りました。
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